セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓(腫瘍1)

タイトル 消P-47:

多発性Peliosis hepatisで発症し,早期診断が困難であった肝血管肉腫の一例

演者 木次 健介(浜松医大附属病院・肝臓内科)
共同演者 川村 欣也(浜松医大附属病院・肝臓内科), 山崎 哲(浜松医大附属病院・肝臓内科), 千田 剛士(浜松医大附属病院・肝臓内科), 渡邉 晋也(浜松医大附属病院・肝臓内科), 則武 秀尚(浜松医大附属病院・肝臓内科), 武田 真(浜松医大・2外科), 鈴木 淳司(浜松医大・2外科), 森田 剛文(浜松医大・2外科), 坂口 孝宣(浜松医大・2外科), 津久井 宏恵(浜松医大附属病院・病理部), 土田 孝(浜松医大附属病院・病理部), 小杉 伊三男(浜松医大附属病院・病理部), 馬場 聡(浜松医大附属病院・病理部), 那須 初子(浜松医大附属病院・放射線部), 竹原 康雄(浜松医大附属病院・放射線部), 小林 良正(浜松医大附属病院・肝臓内科)
抄録 症例は59歳女性.主訴は無し.生活歴に健康食品の多量の摂取歴あり.2002年から非機能性の下垂体腫瘍で経過観察されていた.2012年4月,肝酵素の上昇を認め,腹部CT,MRIを施行したところ,肝両葉に動脈相で中心部から淡く染まり,平衡相で辺縁が濃染する多発腫瘍を認めた.PET-CTでは腫瘍への異常集積は認められなかった.肝類上皮血管内皮腫を疑い経皮的肝生検を施行したが確定診断には至らず8月,腹腔鏡下肝部分切除術を施行した.腹腔鏡所見では,肝臓の表面に紫斑状の変化を認め,採取した組織像では肝実質内に,大小の不規則拡張を示す類洞様構造が多数かつ集族性にみられ,内腔には赤血球の貯留も認められた.以上の結果からPeliosis hepatisと診断した.全ての内服を中止した後も肝の多発低吸収域は増大し進行性のPeliosis hepatisとして肝移植治療も念頭に経過観察を行っていた.2013年2月にCTで新たに肝両葉に漸増型濃染を呈する腫瘤性病変を認めた.肝腫瘍生検を行い,拡張した類洞内に紡錘型を示す腫瘍細胞の増殖を認め,ki-67,血管内皮マーカー陽性の所見などから肝血管肉腫と診断した.rIL-2による治療を開始するも入院時に認めていた血性胸水のコントロールが不良であり,呼吸不全により約3週間で他界された.剖検の結果,肝臓は全体に暗赤色で腫大しており,割面では両葉に各々6cm程の結節性腫瘍を認めた.Peliosis hepatisの変化を伴った肝血管肉腫の症例は検索し得た限りでは,本邦で1例のみであり,稀な症例と考えられるので若干の文献的考察を加え報告する.
索引用語 Peliosis hepatis, 血管肉腫