セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓(腫瘍4)

タイトル 消P-61:

当院における初発肝細胞癌のJIS scoreを用いた予後解析

演者 瀧浪 将貴(聖隷浜松病院・消化器内科)
共同演者 室久 剛(聖隷浜松病院・消化器内科), 海野 修平(聖隷浜松病院・消化器内科), 田村 智(聖隷浜松病院・消化器内科), 小林 陽介(聖隷浜松病院・消化器内科), 木全 政晴(聖隷浜松病院・消化器内科), 芳澤 社(聖隷浜松病院・消化器内科), 舘野 誠(聖隷浜松病院・消化器内科), 熊岡 浩子(聖隷浜松病院・消化器内科), 清水 恵理奈(聖隷浜松病院・消化器内科), 細田 佳佐(聖隷浜松病院・消化器内科), 佐藤 嘉彦(聖隷浜松病院・消化器内科), 長澤 正通(聖隷浜松病院・消化器内科)
抄録 【目的】当院における肝細胞癌の生存予後をJIS scoreを用いて比較検討した.【対象と方法】対象は2006年12月から2010年3月までに当院で診療した肝細胞癌157例(男/女 108/49),平均年齢69.0歳(48-91).初発時の所見を肝癌取扱い規約第5版による進行度分類,Child-Pugh grade,JIS scoreで層別化して予後解析を行った.【結果】背景肝疾患はHBV/HCV/HBV+HCV/NBNC 18(11%)/98(62%)/1(1%)/40例(25%)であった.平均腫瘍径3.7cm,単発/多発74(37%)/81例(63%)で,Stage1/2/3/4は35(22%)/58(36%)/37(23%)/27例(18%).Child-Pugh grade A/B/C 97(61%)/47(30%)/13例(8%).JIS0/1/2/3/4/5は23(14%)/44(28%)/50(31%)/23(14%)/12(8%)/5例(3%).治療方法として手術/RFA/TACE/HAI/Sorafenib/BSCが各々19(12%)/50(32%)/95(61%)/14(9%)/2(1%)/15例(10%)で行われた.全体の1/2/3年生存率は78/66/58%,MST 3.5年であり,JIS score別の1/3年生存率は0点で91/87%,1点で93/74%,2点で85/61%,3点で50/22%,4点で38/0%と層別化された.JIS3点の群を更にStage4・CP-A(JIS3-A群)とStage2/3・CP-B/C(JIS3-B群)に分けると,JIS3-A群13例(57%)は1生率33%,MST 0.8年,JIS3-B群10例(43%)は1生率70%,MST 2.4年で有意差がみられた.JIS4または5では1生率25%,MST 0.5年でありJIS3-A群と有意差はなかった.【考察】肝細胞癌の治療予後はJIS scoreで層別化に有用であった.ただしJIS3でStage4の予後は不良でありJIS4または5と同程度と考えられた.
索引用語 肝細胞癌, JIS