セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(腫瘍6) |
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タイトル | 消P-72:進行肝癌に対するSorafenib治療における投与開始一か月後のALB値の変化と予後の関連性について |
演者 | 佐藤 亜矢子(小牧市民病院・消化器科) |
共同演者 | 宮田 章弘(小牧市民病院・消化器科), 平井 孝典(小牧市民病院・消化器科), 舘 佳彦(小牧市民病院・消化器科), 小原 圭(小牧市民病院・消化器科), 灰本 耕基(小牧市民病院・消化器科), 飯田 忠(小牧市民病院・消化器科), 和田 啓孝(小牧市民病院・消化器科) |
抄録 | 【目的】進行肝細胞癌に対するSorafenib導入後のALB低下を含む肝機能の悪化はしばしば経験する副作用であり治療の継続を困難にする.今回Sorafenib治療患者におけるALB値の変動が治療予後に与える影響を検討した. 【方法】2009年9月より2013年3月までにSorafenibを投与された切除不能進行肝癌患者40人を対象とし,投与前のALB値と投与開始一か月目の変化,投与期間,生命予後へ与える影響に対しての解析を行った.投与前のALB値と開始一か月後の値を比較して,ALB上昇平行群(1群,20人),ALB低下群(2群,20人)に分類した.【1】Sorafenib投与期間【2】投与開始後の生命予後に関してKaplan-Meier法,Log-rank testにて検討した.【3】治療中のBCAAの投与がALB値に及ぼす影響について検討した. 【成績】平均観察期間は240日であり,HCCはStage2が3例,Stage3が13例,Stage4aが10例,Stage4bが14例であった.投与開始前のALB値は平均3.56mg/dlであり,投与一か月後の値は平均3.49 mg/dlであった.【1】全症例におけるSorafenib投与期間中央値は98日であった.1群における投与期間中央値は174日,2群では39日であり,1群において有意に投与期間の延長が認められた(P=0.042)【2】全症例におけるSorafenib治療開始後の生存期間の中央値は280日であった.1群における生存期間の中央値は380日,2群では131日であり,1群において有意に生存期間の延長が認められた(P=0.018)【3】BCAA非投与群(29人)において治療開始前ALB値3.7 mg/dlから開始一か月後3.51 mg/dlと有意な低下を認めた(P=0.014).BCAA投与群(11人)において治療開始前ALB値3.39 mg/dlから開始一か月後3.41 mg/dlと上昇を認めた. 【結論】進行肝細胞癌に対するSorafenib導入後の早期のALB低下は治療患者の生命予後の悪化をきたし,Sorafenib治療時におけるBCAAの投与はALBの低下を防ぐ可能性が示唆された. |
索引用語 | Sorafenib, BCAA |