セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
肝臓(腫瘍7)
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タイトル |
消P-76:当院における大腸癌肝転移の治療ストラテジー
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演者 |
南 康範(近畿大・消化器内科) |
共同演者 |
工藤 正俊(近畿大・消化器内科), 中居 卓也(近畿大・外科) |
抄録 |
【背景】肝転移に対する根治的治療は外科切除であるが,切除可能な症例は肝転移の20%程度とされる.ラジオ波焼灼術(RFA)は低侵襲で一定範囲の壊死を誘導できることから,当施設では切除不能症例について肝切除+RFAや経皮的RFAを化学療法とともに組み合わせて集学的治療に取り組んでいる.【目的】当院における大腸癌肝転移の治療ストラテジーによる治療成績をretrospectiveに検討する.【対象・方法】2000年から2006年において当院で肝外病変を有しない大腸癌肝転移108症例が対象である.肝切除(+RFA)の適応について腫瘍因子(大きさと個数)および宿主因子(肝容積と肝予備能)から判断し,適応外症例には化学療法(肝動注および全身化学療法)を行った.その後,縮小症例には肝切除もしくは経皮的RFAを選択した.【結果】肝切除群は65例,肝切除+RFA群は8例,肝動注後肝切除もしくはRFA群が10例,肝動注+全身化学療法群が25例であった.5年生存率は肝切除群で52.4%,肝切除+RFA群で60.0%,肝動注後肝切除もしくはRFA群で40.0%,肝動注+全身化学療法群で13.4%であった.【結語】明らかに転移病巣をコントロールできた症例の予後は良好である.化学療法をベースに肝切除やRFAを用いて画像的根治を目指すことが予後改善に寄与すると考える. |
索引用語 |
大腸癌, 肝転移 |