セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓(門脈圧亢進症2)

タイトル 消P-85:

PSEの新たな治療戦略の確立を目指して

演者 石川 剛(山口大大学院・消化器病態内科学)
共同演者 松田 崇史(山口大大学院・消化器病態内科学), 岩本 拓也(山口大大学院・消化器病態内科学), 坂井田 功(山口大大学院・消化器病態内科学)
抄録 【目的】部分的脾動脈塞栓術(PSE)の血小板増加率に最も寄与する因子は脾梗塞容積であることをこれまでに報告してきたが,今回我々は増加率のみならず増加数にも着目してそれらに影響を与える因子について検討する.【方法】2007年9月~2012年10月に当科で施行したPSE58症例(平均年齢65.9歳,男/女=31/27,HBV/HCV/アルコール/その他=4/48/3/3,Child-Pugh分類A/B/C=33/24/1)における術前血小板数(1010/L)/血小板増加率(倍)/血小板増加数(1010/L)(中央値)=6.4/2.1/6.4をもとに,血小板増加に関わる術前・術後因子について解析した.【成績】(検討1)血小板増加率(倍)が「≧2.1」と「<2.1」の2群間で統計学的解析(t検定)を行った結果,p値の低い順に「梗塞容積(p=0.002)」「術前血小板数(p=0.007)」「梗塞率(p=0.01)」であったのに対し,血小板増加数(1010/L)が「≧6.4」と「<6.4」の2群間での解析では「梗塞率(p=0.001)」「非梗塞率(p=0.001)」「非梗塞容積(p=0.004)」であった.また両解析において「術前脾容積」に有意差は認められなかった.(検討2)術前血小板数(1010/L)が「≧6.4」と「<6.4」の各群における平均血小板増加率(倍)は1.9±0.4 vs 2.3±0.7 (p=0.02)と有意差が認められたのに対し,それぞれの平均血小板増加数(1010/L)は7.0±2.9 vs 6.3±3.6 (p=0.37)と統計学的差異はなかった.(検討3)血小板増加数(1010/L)=3.0(解析A)/5.0(解析B)/7.0(解析C)/9.0(解析D)でそれぞれ2群化してROC解析したところ,解析A・Bでは「梗塞容積」に,解析C・Dでは「非梗塞容積」に有意差が認められた(AUROC/cut-off値(cm3)/p値=<解析A>0.88/279.4/0.004,<解析B>0.675/279.4/0.019,<解析C>0.71/70.3/0.004,<解析D>0.68/70.3/0.044).【結論】PSEによる「血小板増加数」と術前血小板数・術前脾容積の関連性は弱く,PSEの塞栓手技自体がそれに強く影響を与える.より多くの「血小板増加数」を得るためには「非梗塞容積(<70.3cm3)」を重要視すべきである.
索引用語 PSE, 血小板