セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓(その他2) |
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タイトル | 消P-103:当院における巨大肝嚢胞に対する経皮的塩酸ミノサイクリン注入療法の現況 |
演者 | 富永 明子(廣島総合病院・消化器内科) |
共同演者 | 野中 裕広(廣島総合病院・消化器内科), 若井 雅貴(廣島総合病院・消化器内科), 宮森 純子(廣島総合病院・消化器内科), 瀧川 英彦(廣島総合病院・消化器内科), 藤本 佳史(廣島総合病院・消化器内科), 古土井 明(廣島総合病院・消化器内科), 小松 弘尚(廣島総合病院・消化器内科), 徳毛 宏則(廣島総合病院・消化器内科), 石田 邦夫(廣島総合病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】肝嚢胞は消化器領域においてしばしば遭遇する疾患である.肝嚢胞は良性疾患であり治療の対象とならないが,増大傾向にあるものや臓器圧迫症状,感染,嚢胞内出血などの合併症を伴う場合は治療の対象となる.今回,経皮的に塩酸ミノサイクリン(以下MINO)注入療法を行った巨大肝嚢胞について臨床的検討を行った.【方法】2010年10月から2012年10月までの2年間に,当院で経皮的にMINO注入療法を行われた巨大肝嚢胞9症例10病変を対象とし,レトロスペクティブに症状,嚢胞の大きさ・性状,MINOの使用方法・量,嚢胞の縮小率,有害事象,再発の有無を検討した.縮小率はCTにて最大径を治療前と比較し,3ヶ月以内の経過で検討した.対象症例は男性4例,女性5例で年齢は75±15歳であった.CTやMRI,ERCPによって悪性疾患および胆管との交通がないことを確認した後,超音波ガイド下にドレナージチューブを留置しMINOを注入した.【成績】治療前の嚢胞径は146±60mmで治療後3ヶ月までの嚢胞径は75±57mm,縮小率は長径比で44±22%であった.MINO注入回数は平均2.4回(1-8回),平均注入総量は764mg(140-3200mg)であった.嚢胞液培養は1例で陽性(E. coli),細胞診は全例悪性所見は認められなかった.注入後の有害事象は9例中8例で腹痛を認め,1例で発熱を認めた.観察期間中に増大傾向を示すものは認められなかった.【結論】巨大肝嚢胞に対するMINO注入療法は,その安全性と有効性が示唆された. |
索引用語 | 肝嚢胞, ミノサイクリン |