セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
胆道(診断1)
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タイトル |
消P-111:MRCP画像による胆嚢機能評価の試み
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演者 |
鹿志村 純也(水戸済生会総合病院・消化器内科) |
共同演者 |
中村 琢也(水戸済生会総合病院・消化器内科), 大川原 健(水戸済生会総合病院・消化器内科), 渡辺 孝治(水戸済生会総合病院・消化器内科), 柏村 浩(水戸済生会総合病院・消化器内科), 浅野 康治郎(水戸済生会総合病院・消化器内科), 仁平 武(水戸済生会総合病院・消化器内科) |
抄録 |
【はじめに】画像検査は病変の存在や質的な診断目的に行われることが多く,機能評価目的で行われることは少ない.摂食刺激に対する収縮という胆嚢機能を正確に評価する方法は未だ確立されていない.機能が廃絶した胆嚢は胆嚢炎や結石発生のリスクが大きいとされ,その機能を評価することは臨床的意義が大きい.近年,胆管結石に対する内視鏡的治療が盛んに行われているが無結石胆嚢は温存可能との報告もある.今回,我々はMRCP画像を用いて胆嚢容積を計測して胆嚢の機能的評価を試みたので報告する.【方法】1)正常な収縮パターンを明らかにするため,膵-胆道系疾患の無い8人の健康成人に対し12時間以上の絶食後に検査を行なった.3DFFE SSFP法にて撮影し胆嚢容積(対象領域のボクセル数×ピクセルサイズ×スライス間隔)を算出した.収縮刺激物質としてカロリーメイト(大塚製薬)200mlにボースデルを混じて服用後に胆嚢容積を経時的(5分毎に50分間)に測定して収縮能を評価した.2)胆管結石治療後の症例で胆嚢結石を有さない12例についての収縮能を検討した.【結果】1)空腹時の胆嚢容積は18.20~46.82mlで平均28.82mlであった.カロリーメイト内服刺激にて胆嚢は徐々に収縮し10分79%,20分54%,25分48%,30分に空腹時の47.3%となった.その後は40分51%,50分58%とゆっくりと再拡張した.2)胆管結石治療後の12例中11例は良好な収縮機能であり温存したが,1例で胆管結石再発を認めた.刺激に反応せず機能廃絶と判断した1例は胆摘を行った.【まとめ】従来の胆嚢収縮能の評価はエコーもしくはMRIにて胆嚢の最大径とその横径を求め,一定の形であると仮定するsum-of-cylinders法にて容積を算出していた.しかし,胆嚢の形態は様々であり収縮する過程で著しく変形すると正確な測定はできなかった.MRCP画像を用いると実際に撮影された胆嚢像の総和として算出されより正確な容積の測定が可能であり,胆嚢機能の評価が可能となることで胆道疾患の診療に有用と考えられた. |
索引用語 |
胆嚢収縮機能, MRCP |