セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(診断2)

タイトル 消P-119:

中下部胆管癌に対する術前進達度画像診断における検討

演者 宮田 英樹(愛媛県立中央病院・消化器内科)
共同演者 道堯 浩二郎(愛媛県立中央病院・消化器内科), 二宮 朋之(愛媛県立中央病院・消化器内科), 平岡 淳(愛媛県立中央病院・消化器内科), 谷平 哲哉(愛媛県立中央病院・消化器内科), 中原 弘雅(愛媛県立中央病院・消化器内科), 山子 泰加(愛媛県立中央病院・消化器内科), 清水 祐宏(愛媛県立中央病院・消化器内科), 今井 祐輔(愛媛県立中央病院・消化器内科), 達川 はるか(愛媛県立中央病院・消化器内科), 白石 明子(愛媛県立中央病院・消化器内科), 岩尾 年康(会津中央病院・消化器病センター), 吉田 浩司(先端消化器画像研究センター), 牛尾 純(先端消化器画像研究センター), 石野 淳(先端消化器画像研究センター), 長田 祐輝(先端消化器画像研究センター), 野村 佳克(先端消化器画像研究センター), 多田 大和(会津中央病院・消化器病センター), 中島 義博(先端消化器画像研究センター), 宇賀字 良平(会津中央病院・消化器病センター)
抄録 【背景】中下部胆道癌の術前診断には,多数のmodalityにて用いられてきた.今回われわれは,胆道癌の最適な術前診断を明確にすることを目的に,これまでに経験した胆道癌を検討した.【対象と方法】2006年1月から2012年12月までの間に当院および前院で経験した中下部胆管癌手術症例55症例を対象とした.組織型は,乳頭腺癌11例,管状腺癌39例,未分化癌4例,粘液癌1例であった.検討項目は,垂直方向進展および水平方向進展の成否をMDCT,IDUS,生検,経口胆道鏡(POPS)にて検討した.検討には,諸検査に対する施行群と未施行群に分けて検討した.【結果】癌の肉眼形態は,乳頭型11例,結節型17例,平坦型27例であった.進展度形態は,表層進展型23例,壁内進展型は22例であった.乳頭型は全例,表層進展型を示した.結節型は9例が表層進展,8例が壁内進展であった.平坦型は表層進展3例,壁内進展24例であった.全体での水平方向正診率は70.9%(39/55)であった.MDCT,IDUS,および生検における水平方向診断の正診率は,72.0%,75.0%,85.0%であった.表層進展型胆管癌に対するPOPSの正診率は,81.8%であった.MDCT施行群,未施行群のおける正診率に統計学的な有意差は認めなかった(P=0.333).IDUS,生検とも有意差を認めなかった.(P=0.539,P=0.153)一方,MDCTの有無による垂直方向診断の正診率は54%,IDUSは86.1%であった.【考察】胆道専門医のいない施設での診断には,必ずドレナージする前にMDCTを,施行可能な施設では,表層進展か壁内進展なのかを考慮した上で,表層進展型は,MDCT→IDUS→生検→POPSを,壁内進展型は,MDCT→IDUS→生検→ENBD留置による直接胆道造影を行うことが望ましいと考えられた.
索引用語 MDCT, IDUS