セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(治療1)

タイトル 消P-124:

胆道癌に対するGEM+CDDP療法の検討

演者 浅木 彰則(国立四国がんセンター・消化器内科)
共同演者 上杉 和寛(国立四国がんセンター・消化器内科), 松本 俊彦(国立四国がんセンター・消化器内科), 西出 憲史(国立四国がんセンター・消化器内科), 梶原 猛史(国立四国がんセンター・消化器内科), 仁科 智裕(国立四国がんセンター・消化器内科), 堀 伸一郎(国立四国がんセンター・消化器内科), 灘野 成人(国立四国がんセンター・消化器内科), 井口 東郎(国立四国がんセンター・消化器内科)
抄録 【はじめに】2011年8月から2013年3月までに 60例の胆道癌患者が当科を受診し,25例(42%)にGemcitabin+CDDP療法(以下GC療法)が導入された.19例(32%)はCDDPを含まない化学療法,8例(13%)が放射線療法,8例(13%)がBSCを選択した.今回,当院でGC療法をおこなった25例の効果,問題点を検討した.【対象】当院で胆道癌と診断しGC療法を施行した25例(非切除15例,切除後再発10例).男性/女性14/11例,年齢中央値,68(55-77) 歳,肝内胆管癌/胆嚢癌/肝外胆管癌/乳頭部癌 8/8/5/2 例,治療前のPS は1/2が18/7例.治療前,治療中に減黄術を必要としたものは7例(28%).【結果】GC療法は1st/2nd/3rd/4th 13/5/6/1例で行われた.1stlineでGC療法をしなかった12例中8例はCDDP認可前に他のレジメンが開始されていた.GC療法の奏効率は,PR/SD/PD/判定不能がそれぞれ2/8/8/7例であった.非切除例(n=15 生存中6例)では1st/2nd/3rd/4th 7/3/4/1例で施行されておりGC療法後の生存期間中央値(MST)は128 (60-407)日,1stlineからのMSTは514 (60-732) 日であった.投与期間中央値(投与中1例)は55(13-173)日であった.切除後症例(n=10 生存中8例)では,1st/2nd/3rd 6/2/2例,GC療法後の観察期間中央値は188(8-539)日,1st line後の観察期間は238(8-975)日,GC投与期間(投与中2例)126(8-176)日であった.有害事象ではG3以上の血液毒性は,白血球減少6/25 (24 %) ,好中球減少3/25 (12%) ,血小板減少 4/25 (16%),血液毒性以外では肝性脳症1例,敗血症1例であった.G2以下の食欲低下は多くでみられ制吐剤の変更を14/25(56%)で行った.有害事象による治療中止は5/25(25%)であった.【まとめ】今回の検討では2nd line以降での治療例も多く含まれており,CDDP併用による予後改善効果の判断は難しいが長期生存例もみられた.GC療法は,血液毒性,消化器症状に注意が必要であり,安全で効果的な治療を行うためには,全身状態を配慮した投与計画が必要と思われた.
索引用語 胆道癌, GC療法