セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胆道(治療2) |
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タイトル | 消P-130:当科における切除不能進行胆道癌に対する化学療法の治療成績 |
演者 | 桑原 健一(広島市立安佐市民病院・消化器内科) |
共同演者 | 齊藤 裕平(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 平野 大樹(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 高田 俊介(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科), 上田 裕之(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科), 脇 浩司(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 木村 茂(広島市立安佐市民病院・消化器内科), 永田 信二(広島市立安佐市民病院・内視鏡内科), 辻 恵二(広島市立安佐市民病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】切除不能進行胆道癌の化学療法はGemcitabine(GEM),TS1に加え,昨年CDDPの適応拡大が承認されたことでGEM+CDDPが標準治療と位置づけられるようになった.今回我々は切除不能進行胆道癌に対する化学療法の治療成績について検討した.【方法】対象は2008年4月以降に病理学的に確定診断され化学療法が施行されたstageIVbの切除不能胆道癌16例(胆管癌7例,胆嚢癌7例,乳頭部癌2例)である.これらの症例に対して背景,治療効果,生存期間,副作用について検討した.尚,生存期間はstageIVb胆道癌に対してBest Supportive Care(BSC)を行った12例と比較検討した.【結果】患者背景は男/女=12/4,平均年齢は72.8歳(59-89歳),performance status(PS)はすべて0であった.初回治療内容はGEM8例,GEM+TS1は3例,GEM+CDDPは5例であった.治療効果判定の標的病変は肝転移10例,局所過進展3例,リンパ節1例,腹膜播種1例,その他1例であり,結果はPR3例,SD8例,PD5例で奏功率18.8%,disease control rate(DCR)68.8%であった.50%Time to Progression (TTP)は204日であった.50%生存期間は化学療法施行群300日,BSC群112日で有意差を認めた.Grade3以上の有害事象は好中球減少が3例(18.8%),貧血2例(12.5%)であり減量を行ったが,全例外来での継続が可能であった.【まとめ】切除不能進行胆道癌においてGEMを中心とした化学療法は重篤な有害事象もなく外来での継続が可能であった.化学療法施行群は有意に予後良好であったが,奏功率は低く良好な治療効果とはいえなかった.GEM+CDDPは承認から期間が短いので今後さらなる症例集積による再評価が必要である. |
索引用語 | 進行胆道癌, 化学療法 |