セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(腫瘍)

タイトル 消P-140:

胆嚢癌切除例におけるGlasgow prognostic scoreによる予後予測

演者 柴 浩明(東京慈恵会医大・肝胆膵外科)
共同演者 岩瀬 亮太(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 二川 康郎(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 筒井 信浩(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 島田 淳一(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 奥井 紀光(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 熊谷 祐(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 古川 賢英(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 藤原 佑樹(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 春木 孝一郎(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 飯田 智憲(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 脇山 茂樹(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 石田 祐一(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 三澤 健之(東京慈恵会医大・肝胆膵外科), 矢永 勝彦(東京慈恵会医大・外科)
抄録 (目的)消化器癌手術において,術後合併症,再発や予後の予測は周術期管理や経過観察に非常に重要である.Glasgow prognostic score (GPS)は種々の癌の術後合併症,予後との相関が報告されている.今回,胆嚢癌切除例におけるGPSと予後について検討した.(方法)対象は2004年1月から2011年12月までに当科で施行した胆嚢癌切除例60例中,データ解析可能かつ術後経過が追跡可能であった51例.GPSは術前高CRP血症(CRP1.0>mg/dl)と低アルブミン血症(3.5<g/dl)の何れも認めなかった群(GPS0, n=38)と,どちらかを認めた群(GPS1, n=8),ともに認めた群(GPS2, n=5)の2群に分け,以下の項目で解析した:年齢,性別,術前Hb値,胆石有無,腫瘍因子,リンパ節転移,GPS,DFS,OS.(結果)DFSでは,単変量解析でT3またはT4 (p<0.0001),リンパ節転移あり (p<0.0001)が,GPS1または2 (p=0.0316),Hb値12未満 (p=0.0215)が,多変量解析でT3またはT4 (p=0.0021),リンパ節転移あり (p=0.0012),GPS1または2 (p=0.0376)が再発因子であった.OSでは,単変量解析でT3またはT4 (p=0.0005),リンパ節転移あり (p<0.0001)が有意な悪化因子であった.GPS1または2 (p=0.0786)は有意ではないものの予後悪化の傾向を認めた.多変量解析ではリンパ節転移あり (p=0.0072)が独立した予後悪化因子であった.(結語)胆嚢癌切除例においても,GPSは予後予測因子になりうると示唆された.
索引用語 胆嚢癌, 予後因子