セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胆道(腫瘍) |
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タイトル | 消P-141:胆道癌患者の予後予測におけるGlasgow Prognostic Scoreの有用性 |
演者 | 岩久 章(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科) |
共同演者 | 木下 晃吉(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 今井 那美(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 大石 睦実(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 小林 剛(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 田中 賢(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 小林 裕彦(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 伏谷 直(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 坂部 俊一(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 木島 洋征(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 小野田 泰(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 宮川 佳也(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 小池 和彦(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 西野 博一(東京慈恵会医大第三病院・消化器・肝臓内科), 田尻 久雄(東京慈恵会医大附属病院・消化器・肝臓内科) |
抄録 | 【背景】 CRP値とAlb値に基づいたGlasgow Prognostic Score(GPS)は,大腸癌をはじめとする種々の癌患者の予後予測に有用であると報告されている.しかし,胆道癌患者の予後予測におけるGPSの有用性に関しては,まだ報告が少ない. 【目的】 胆道癌患者の予後予測におけるGPSの有用性を検討した. 【対象・方法】 2007年4月から2012年12月の間に,当科で加療した初発の胆道癌64例(肝外胆管癌25例,肝内胆管癌21例,胆嚢癌18例)を対象とした.そのうち転帰不明及び治療前に胆管炎を合併した症例,計8例を除く52例を解析した.(胆管炎の診断はTokyo guidelineに基いて行なった)治療前CRP,Alb値に基づき,GPS2(CRP>1.0mg/dlかつAlb<3.5mg/dl,n=19),GPS1(CRP>1.0mg/dlあるいはAlb<3.5mg/dl,n=21),GPS0(CRP≦1.0mg/dlかつAlb≧3.5mg/dl,n=12)の3群に分け,患者背景,腫瘍因子及び生存期間について比較検討した. 【結果】 全患者の観察期間中央値は5.5ヶ月,1年,3年,5年生存率は41.7%,22.2%,11.1%であった.患者背景ではGPSが上昇するにつれて,有意にWBCが高くHbが低い結果となった.腫瘍マーカーに関してはGPSが上昇するにつれCA19-9が高い結果となった.また治療法に関しては,GPS1/2群ではGPS0群と比べて,外科的切除が行われた患者が少なく,抗癌剤治療や緩和治療を受けた患者が多かった.GPS別の生存曲線はGPSが0,1,2と上昇するにつれ,生存期間が短い結果となった(GPS0vs1 P=0.110,GPS1vs2 P=0.003,GPS0vs2 P<0.0001).多変量解析では性別,治療法とならんでGPS(0/1/2)(ハザード比 2.187,P=0.003)が独立した予後因子として抽出された. 【結語】 GPSは胆道癌患者の予後予測に有用であると考えられた. |
索引用語 | 胆道癌, Glasgow Prognostic Score |