セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道(腫瘍)

タイトル 消P-145:

進行胆管癌における局所補助治療としてのレザフィリンを用いたPDT-基礎的検討と第一・二相臨床試験の現状

演者 七島 篤志(長崎大大学院・腫瘍外科学)
共同演者 阿保 貴章(長崎大大学院・腫瘍外科学), 村上 豪志(長崎大大学院・腫瘍外科学), 荒井 淳一(長崎大大学院・腫瘍外科学), 日高 重和(長崎大大学院・腫瘍外科学), 竹下 浩明(長崎大大学院・腫瘍外科学), 永安 武(長崎大大学院・腫瘍外科学)
抄録 【背景】フォトフリン用いた光線力学的療法(PDT)は胆管癌における有効な補助局所治療の一つである(胆道癌診療ガイドライン推奨度C1).長期の光線過敏などの問題から,我々は2009年よりより合併症の少ないレザフィリンを用いたPDTに変更し第一・二相臨床試験を開始した.動物実験でのPDTと抗癌剤併用による増強効果結果を踏まえ本治療法の将来性を検討した.【方法】ヒト由来胆道癌細胞(NOZ)のin vitroならびにin vivoマウス(BALB,c,4W,male)皮下移植モデルを用いた各種抗癌剤(gemcitabine,CDDP,oxaliplatin,5-FU)との増強効果をMTT assay,apoptosis・PCNA・VEGF発現解析で検討した.臨床試験を9例に施行し安全性と短期再発・生存期間を検討した.レザフィリン投与は肺癌プロトコールに準じ40mg/m2静注後,4-6時間で内視鏡を用い半導体レーザーファイバーを患部へ誘導,664nm波長で100J/cm2照射した.遮光期間は500ルクス以下14日とした.【結果】1)基礎実験:in vitroならびにin vivoにおいてPDT単独治療に比べ,各種抗癌剤とPDTの増強効果を認め,gemcitabine+oxaliplatin 2剤併用が,有意に最も高い殺細胞効果を示した.60J照射により安全性に問題はなかった.2)臨床試験;3例の非切除胆管癌と6例の術後胆管断端癌陽性例にPDTを施行した.光線過敏症は1例のみ認め,1例に肝機能障害を認めた以外合併症は認めなかった.非切除症例の1例は抗癌剤併用で16か月SDを維持し30か月目に癌死した.2例は多発肝転移,他病死で早期に死亡した.術後補助治療症例では4例が無再発生存を維持している(観察期間3-29か月).1例は13か月目に腹膜再発するも16か月生存中,1例は肝転移で5か月目に死亡した.【結語】抗癌剤併用効果からPDTの適応拡大も可能で,レザフィリン-PDTの安全性と短期有効性が認められた.先進医療承認を模索中だが症例数が限られた現状から多施設共同の臨床試験への展開が必要な時期と考える.
索引用語 光線力学的療法, 胆管癌