セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(腫瘍2) |
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タイトル | 消P-200:膵癌発見契機と膵切除後の予後 |
演者 | 竹村 信行(東京大・肝胆膵外科) |
共同演者 | 青木 琢(東京大・肝胆膵外科), 石沢 武彰(東京大・肝胆膵外科), 金子 順一(東京大・肝胆膵外科), 阪本 良弘(東京大・肝胆膵外科), 菅原 寧彦(東京大・肝胆膵外科), 長谷川 潔(東京大・肝胆膵外科), 國土 典宏(東京大・肝胆膵外科) |
抄録 | 【はじめに】膵癌の発見契機として主なものは,膵頭部領域では黄疸,体尾部領域では疼痛であるが,健診や多疾患のフォロー中に偶然発見される症例もある.当施設で切除を施行した137の通常型膵癌患者の発見契機別と予後を検討した.【対象と方法】2003年より2012年までの間に当院で膵切除を行った膵癌患者137例(膵頭十二指腸切除(PD)93例,膵体尾部切除(DP)44例)の発見契機とStage,腫瘍最大径,予後を健診・他疾患フォローによる発見(MC群:46例)と有症状による発見(S群:91例)に分けて検討した.【結果】年代別では2008年までの72例中MC群25例,S群47例,2009年から2012年までの73例中MC群24例,S群49例(p=0.814:Fischerの正確確率検定)と年代別の発見契機の差は認めなかった.膵癌取扱い規約上StageI・IIの症例はMC群で12例(26%),S群で5例(5%)(p=0.004:Fischer検定),腫瘍最大径中央値はMC群2.5cm,S群3.2cm(p=0.002:t検定)とMC群の方が比較的早期に診断されていた.全症例の5年生存率は31%,生存期間中央値は34か月.5年生存率,生存期間中央値はMC群36%,53か月,S群28%,29ヶ月,Log-rank検定ではp=0.086と統計学的に明らかな有意差は認めなかったが,生存曲線はMC群の方が比較的良い傾向を示したDP症例はMC群31例(70%),S群13例(30%)と健診や他疾患フォロー中に発見された症例が多く切除の対象となっていた.【結語】健診や他疾患のフォロー中に発見された膵癌は,比較的小さく早いStageで発見されており比較的予後が良い傾向にあった. |
索引用語 | 膵癌, 発見契機 |