セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(腫瘍3) |
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タイトル | 消P-204:進行膵癌に対するWT1ペプチドワクチンとゲムシタビンによる集学的治療法の選択基準 |
演者 | 小井戸 薫雄(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科) |
共同演者 | 西田 純幸(大阪大・免疫アレルギー内科), 本間 定(東京慈恵会医大総合医科学研究センター・DNA医学研究所・悪性腫瘍治療研究部), 込田 英夫(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科DELIMITER東京慈恵会医大総合医科学研究センター・DNA医学研究所・悪性腫瘍治療研究部), 高原 映崇(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 高倉 一樹(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 内山 幹(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 今津 博雄(東京慈恵会医大・内視鏡科), 荒川 廣志(東京慈恵会医大・内視鏡科), 大草 敏史(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 田尻 久雄(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科) |
抄録 | 【目的】われわれは進行膵癌に対して,WT1を標的としたWT1ペプチドワクチンとゲムシタビンの集学的治療(第1相臨床試験)を実施した.今回,免疫モニタリングを実施し,本治療法の患者選択基準を検討した.【方法】外科的切除の適応がなく,HLA-A*2402の,膵癌32例を対象とした.ゲムシタビンは標準治療と同様に投与し,WT1ペプチドワクチン(WT1 ペプチド3 mg とMontanide ISA51をエマルジョンにしたもの)は2週間毎に皮内投与した.【成績】WT1ペプチドに対する遅延型皮内反応(DTH)の陽性例は,陰性例と比較し優位に生存期間の延長が認められた.1年以上生存された例の末梢血中には,WT1特異的な細胞障害性T細胞(CTL)中のメモリータイプT細胞(CD45RA-CCR7+とCD45RA-CCR7-)の増加が,治療前から治療中にかけて継続して認められた.また,治療早期より治療効果を認め,手術が可能となった1例を認めた.この例は腫瘍組織内にもWT1特異的CTLが認められた.【結論】治療前より,末梢血中にWT1特異的CTLにおけるメモリータイプT細胞が増加している患者は,ゲムシタビン併用WT1ペプチドワクチン療法による集学的治療が有効である可能性が示唆された. |
索引用語 | ペプチドワクチン, 膵癌 |