セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
膵臓(腫瘍4)
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タイトル |
消P-209:膵臓癌における当院のタルセバの使用経験
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演者 |
安藤 知子(神奈川県立がんセンター・消化器内科(肝胆膵)) |
共同演者 |
亀田 亮(神奈川県立がんセンター・消化器内科(肝胆膵)), 小林 智(神奈川県立がんセンター・消化器内科(肝胆膵)), 上野 誠(神奈川県立がんセンター・消化器内科(肝胆膵)), 大川 伸一(神奈川県立がんセンター・消化器内科(肝胆膵)) |
抄録 |
【目的】エルロチニブは進行膵癌に対する治療薬として2011年に本邦で承認された.海外で行われたゲムシタビン+エルロチニブ療法の第3試験ではハザード比0.82,生存期間中央値:5.91か月vs. 6.24か月であり,従来の治療成績を大きく上回るものではなく,また肺癌とは異なり,膵癌でのバイオマーカーは報告されていない.しかしゲムシタビン+エルロチニブ療法の恩恵を受ける患者は少なからず存在すると考え,当院の使用経験からretrospectiveに効果予測因子の検討を行った.【方法】2011年11月~2012年12月までに当院でゲムシタビン+エルロチニブ療法を行った40例について,治療効果に影響を及ぼす因子を検討した.【対象】性別:男/女=23/17,平均年齢:64.5歳(41-82),stage2-3/4=7/33,喫煙歴:あり/なし=18/22,PS:0/1=23/17,治療前CEA/CA19-9中央値=3.55ng/ml/1461.5U/ml.【成績】エルロチニブ使用中の最良効果判定はPR/SD/PD=1/25/13であり,PFS中央値は111日,OS中央値は213日であった.stage(2-3 vs.4),PS(0 vs.1),治療前CEA値(5未満 vs.5以上),CA19-9値(37未満 vs.37以上)の4因子で検討すると,いずれも無増悪生存期間・全生存期間に対して有意な因子を認めなかった.しかしPS1の症例ではOS・PFSともに短い傾向が認められた. (OS;MST PS0/1=243/166日 p=0.1814,PFS;MST PS0/1=112/90日 p=0.1877).【結語】進行膵癌でのゲムシタビン+エルロチニブ療法は,PS良好例で有用な可能性がある. |
索引用語 |
エルロチニブ, 膵癌 |