セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(腫瘍4) |
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タイトル | 消P-213:進行膵癌に対する集学的治療の標準化に向けて---化学療法の選択を中心に--- |
演者 | 小林 陽介(聖隷浜松病院・消化器内科) |
共同演者 | 室久 剛(聖隷浜松病院・消化器内科), 海野 修平(聖隷浜松病院・消化器内科), 瀧浪 将貴(聖隷浜松病院・消化器内科), 田村 智(聖隷浜松病院・消化器内科), 木全 政晴(聖隷浜松病院・消化器内科), 芳澤 社(聖隷浜松病院・消化器内科), 舘野 誠(聖隷浜松病院・消化器内科), 熊岡 浩子(聖隷浜松病院・消化器内科), 清水 恵理奈(聖隷浜松病院・消化器内科), 細田 佳佐(聖隷浜松病院・消化器内科), 長澤 正通(聖隷浜松病院・消化器内科), 佐藤 嘉彦(聖隷浜松病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】膵癌は代表的な予後不良の悪性腫瘍である.特に進行癌における有効な治療の選択肢は少なく,効果も不良である.今回当院での膵管癌の治療成績を解析し治療の標準化に向けての方向性を検討した.【対象と方法】2009年1月から2012年7月までの連続した新規発症膵管癌160例を対象とし,患者背景・病期・治療・無増悪生存期間(PFS)・全生存期間(OS)等を検討した.【結果】160例は男/女 97/63,平均年齢69.6歳,Stage1:2:3:4a:4bが4:5:19:40:92であった.初回治療は切除(OPE)31(19%),化学療法(CT)77(49%),化学放射線療法(CRT)15(9%),BSC37例(23%)であった.OS (日)はOPE503,CT305,CRT387,BSC151.治療群別生存率(%)はOPE/CT/CRT/BSCで各々1年68.0/33.8/36.7/16.7,2年43.7/8.8/18.3/0.0,3年34.9/2.2/-/0.0であった.CT/CRT群全体でGEM 90,S-1 43,Erlotinib(Ert) 6例が投与された.CT群の初回治療としてはGEM 70,GEM/Ert 4,GEM/S-1 2,S-1 1例が選択され,OSは各々299:340:406:357であった.Stage4aではCT群とCRT群の生存期間に有意差はみられなかった.以下Stage4b のCT/CRT群に絞って検討すると,S-1投与の有無が生存期間の延長に寄与した.またErt投与:非投与群の1年生存率は,有意差はなかったものの75.0:21.6%とErt投与群で成績が良好であった.更に生存期間は化学療法ライン数と有意な関連を認めた.【考察】進行膵癌の集学的治療の方向性としては切除を第一選択とし,可能な限り化学療法を行うことが望ましいと思われた.GEMを標準治療薬とし,S-1,Erlotinibを含めた複数ラインでの治療が生存期間延長に寄与すると考えられた. |
索引用語 | 膵癌, 化学療法 |