セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(腫瘍5) |
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タイトル | 消P-217:進行膵癌の予後はどこまで伸ばせるか.- CPT-11によるGEM,S-1無効後の chemotherapyの検討 - |
演者 | 伊藤 由紀子(日本赤十字社医療センター・消化器内科) |
共同演者 | 秋山 大(日本赤十字社医療センター・消化器内科), 辻野 武(日本赤十字社医療センター・消化器内科), 中田 良(日本赤十字社医療センター・消化器内科), 中井 陽介(東京大・消化器内科), 伊佐山 浩之(東京大・消化器内科) |
抄録 | 【背景・目的】進行膵癌に対し,GEM,S-1無効後にはevidenceのある治療法がない.当院では次なる治療として倫理委員会の承認を得て,CPT-11の隔週投与を施行している.その成績について検討した. 【方法】対象は2011年11月から2013年2月までにGEM, S-1無効となった切除不能膵癌で,CPT-11加療を施行した12例.CPT-11を100mg/m2で隔週投与,1コース4週間とした.評価項目はRECISTによる奏功率・disease control rate・無増悪生存期間(PFS)・全生存期間(OS)・安全性. 【結果】患者背景は,男/女 9/3,年齢中央値66 (58-86歳),原発巣:頭部/体尾部 7/5,局所進行/遠隔転移 3/9,遠隔転移部位:肝5,LN 2,腹膜播種2,肺1(重複あり),Performance status 0/1/2 2/9/1.CPT-11開始時のCA19-9中央値 2109(1-41240),DUPAN-2中央値 1700(<25-700000). 成績は(1)平均投与コース数は3コース(2コース 7例,4コース 4例,6コース 1例).CR/PRは認めず(奏功率 0%)SD 3例(disease control rate 25%),PD 9例であった.PFS 中央値 2ヶ月,OS 中央値 7.5ヶ月であった.しかし1st line治療からのOSは18.5ヶ月であり,報告されているGEM,S-1の標準治療のOSに比べ長い.CPT-11以降の治療についてはGEM + Oxaliplatin 5例,S-1+PTX po, ip 3例,BSC 4例であった.(2)安全性については,grade 3以上の有害事象は好中球減少を肝硬変合併症例1例に認めたのみで,下痢や消化器症状の有害事象は認めなかった. 【結論】CPT-11 隔週投与は,有害事象も少なく,生存期間を延長させる可能性が示唆された. |
索引用語 | 膵癌, 化学療法 |