セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(腫瘍5) |
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タイトル | 消P-220:膵癌患者における抑うつの合併とQOLへの影響 |
演者 | 杉本 啓之(名古屋大・消化器内科) |
共同演者 | 廣岡 芳樹(名古屋大・光学医療診療部), 伊藤 彰浩(名古屋大・消化器内科), 川嶋 啓揮(名古屋大・消化器内科), 大野 栄三郎(名古屋大・光学医療診療部), 伊藤 裕也(名古屋大・消化器内科), 平松 武(名古屋大・消化器内科), 鷲見 肇(名古屋大・消化器内科), 林 大樹朗(名古屋大・消化器内科), 桑原 崇通(名古屋大・消化器内科), 森島 大雅(名古屋大・消化器内科), 舩坂 好平(名古屋大・光学医療診療部), 中村 正直(名古屋大・消化器内科), 宮原 良二(名古屋大・消化器内科), 大宮 直木(名古屋大・消化器内科), 鈴木 美穂(名古屋大大学院・精神医学), 木村 宏之(名古屋大大学院・精神医学), 尾崎 紀夫(名古屋大大学院・精神医学), 後藤 秀実(名古屋大・消化器内科DELIMITER名古屋大・光学医療診療部) |
抄録 | 【目的】膵癌患者における抑うつの合併率およびQOLについて検討すること.【方法】2011年11月から2013年2月までに本研究に関し書面で説明と同意を得た膵癌50例を対象とし,抑うつの有無およびQOLについて初期治療開始前に評価した.抑うつはhospital anxiety and depression scale(HADS),QOLはEuropean Organization for Research and Treatment of Cancer(EORTC)の調査票であるQLQ-C30を使用した.なお本研究は当大学医学部生命倫理委員会の承認を得ている.【成績】内訳は男/女=31/19,平均年齢66(36-85)歳,病期:I/II/III/IVa/IVb=3/3/6/20/18,占居部位:頭部/体部/尾部=27/15/8,初期治療:外科的切除(op)/術前化学放射線療法(NACRT)/化学療法(CT)/支持療法(BSC)=19/5/25/1. HADSの判定結果は「抑うつ傾向なし」39例(78%),「疑診」4例(8%),「確診」7例(14%)であった.QOLはglobal QOLが59.8±29.6と低く,機能尺度はphysical/role/emotional/cognitive/social=83.7±20.1/63.3±39.1/73.8±18.2/72.3±22.9/63.0±36.1でrole,social functionが低値であった.症状尺度はfatigue(37.7±25.7),appetite loss(35.3±35.8)で高値を呈した.年齢(<65/≧65),性別,病期(≦III/≧IVa),占居部位(頭部/体尾部),初期治療(op+NACRT /CT+BSC)の各項における「抑うつ傾向なし」群と「疑診・確診」群の比較では,初期治療で有意差を認めた(P=0.025).また,両群におけるQOL各項目の比較では,dyspnea(P=0.038),global QOL(P=0.003)の2項目で有意差を認めた.【結論】抑うつ傾向は膵癌患者の22%に認め,外科的切除方針との関連を認めた.抑うつ傾向は自覚症状および全体的なQOLに影響を与え,治療経過に伴う経時的変化についてprospectiveに検討中である. |
索引用語 | 膵癌, 抑うつ |