セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(腫瘍5) |
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タイトル | 消P-221:閉塞性黄疸をきたした切除不能局所進行膵癌に対する内視鏡的減黄後の化学放射線療法と化学療法の比較検討 |
演者 | 清島 淳(富山県立中央病院・内科) |
共同演者 | 松田 耕一郎(富山県立中央病院・内科), 織田 典明(富山県立中央病院・内科), 木田 明彦(富山県立中央病院・内科), 宮澤 正樹(富山県立中央病院・内科), 水上 敦喜(富山県立中央病院・内科), 在原 文教(富山県立中央病院・内科), 平井 聡(富山県立中央病院・内科), 堀田 洋介(富山県立中央病院・内科), 松田 充(富山県立中央病院・内科), 酒井 明人(富山県立中央病院・内科), 野田 八嗣(富山県立中央病院・内科) |
抄録 | 【目的】切除不能進行膵癌の閉塞性黄疸をきたし,内視鏡的減黄を施した症例において,化学放射線療法(CRT)と化学療法単独の長期生存率について検討した.【対象と方法】2003年から2013年までで当院で切除不能局所進行膵癌(stage4a)と診断され,内視鏡的減黄処置(胆管ステント)をしたPS0の症例(33例)で,化学放射線療法完遂群(n=27,男性11例,女性16例,平均年齢63歳)と化学療法単独群(GEM 3例,GEM+TS-1 3例)(n=6,男性4例,女性2例,平均年齢73歳)の生命予後について比較検討した.CRTはday 1,8,15,22,29,36にgemcitabine(GEM) 250 mg/sqmを投与し,この間1.8 Gy×30回,計54 Gyの放射線照射を施行した.放射線治療終了後は,2~4週間してからGEM 1000 mg/sqmを原則3投1休で投与した.GEM単独療法は1000 mg/sqmを原則3投1休で投与した.GEM+S-1療法はday1-15にS-1 60mg/sqmを投与し,day8,15にGEM 1000 mg/sqm/weekを投与した.化学療法に関してはいずれも経過中に症例の状態により,薬剤の投与量・投与間隔を適宜変更して投与した.【結果】CRTは,CR 1例,PR 2例,SD 19例,PD5例で奏効率は11.1%であった.平均生存期間(MST)は559日で1年生存率は55.6%(15/27例)であった.一方,化学療法単独群のMSTは269日で,SD 4例,PD 2例であった.1年生存率は33.3%(2/6例)であった.P=0.023と有意差を持って放射線化学療法が予後を上回る傾向にあった【結語】閉塞性黄疸をきたした切除不能局所進行膵癌に対する内視鏡的減黄後の化学放射線療法は化学療法単独と比べて有効であると考えられた. |
索引用語 | 膵癌, 化学放射線療法 |