セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(IPMN1) |
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タイトル | 消P-224:分枝型IPMN(BD-IPMN)における経過観察例の検討 |
演者 | 安藤 暢洋(岐阜県総合医療センター・消化器内科) |
共同演者 | 丸田 明範(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 山内 貴裕(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 岩田 圭介(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 杉原 潤一(岐阜県総合医療センター・消化器内科), 中島 賢憲(岐阜市民病院・消化器内科), 向井 強(岐阜市民病院・消化器内科), 冨田 栄一(岐阜市民病院・消化器内科), 馬淵 正敏(岐阜大・1内科), 上村 真也(岐阜大・1内科), 土井 晋平(岐阜大・1内科), 岩下 拓司(岐阜大・1内科), 安田 一朗(岐阜大・1内科), 森脇 久隆(岐阜大・1内科) |
抄録 | 【背景】『IPMN/MCN国際診療ガイドライン2012年版』ではBD-IPMNの治療方針アルゴリズムにhigh-risk stigmataとworrisome featuresが提唱され以前より経過観察される頻度が増加する事が予想されるが,経過観察法や間隔などについては明らかにされていない【目的】BD-IPMNの経過観察例の予後を明らかにする【対象】2006年9月から2011年12月までにEUSにてIPMN(疑い含)と診断されERCP等の画像検査の結果,嚢胞径≧5mmで膵管との交通/粘液が確認でき画像的にBD-IPMNと診断された症例で初回に手術を施行せず1年以上経過観察された症例.経過観察中に嚢胞径増大≧10mm,主膵管拡張≧2mmを認めた例を進行とした【結果】対象は94例.男性42例/女性52例,年齢38~85歳(中央値69歳),主病変部位:頭部35例/体部42例/尾部9例/鉤部8例,嚢胞径5.8~80mm(18mm),主膵管径0.8~9mm(2.3mm),壁在結節有22例/無72例,結節高1~16.1mm(3.6mm),経過観察期間9~73ヶ月(25ヶ月),最終転帰:生存83例/死亡2例(他疾患によるもの)/脱落9例.全例3~6ヶ月毎にMRCP/造影CTを中心に行われていた.経過観察中に進行を認めたのは11/94例(11.7%).その内訳は嚢胞径増大6例/主膵管径拡張4例/結節出現1例/その他1例(重複含).進行確認までの日数は235~1770日(901日).11例中5例に手術が施行され3例がIPMA,2例がIPMC(非浸潤1例/浸潤1例)であった.worrisome featuresの項目別では嚢胞径≧3cmでは5/21例,壁在結節を認めた例では4/22例,主膵管径が5~9mmの例では6/10例に進行を認めた.一方壁在結節を認めず嚢胞径<3cmかつ主膵管径<5mmの症例は54例で進行を認めたのは2例であった.経過観察中に通常型膵癌の発生は認めなかった【結語】BD-IPMN自体の進行率は11.7%と比較的低いが,worrisome featuresを認めると進行率が高くなる為厳重な経過観察が必要と思われる. |
索引用語 | 分枝型IPMN, 経過観察 |