セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
膵臓(IPMN1)
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タイトル |
消P-227:膵管内乳頭粘液性腫瘍におけるFDG-PETの意義
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演者 |
高畠 央(公立松任石川中央病院・消化器内科) |
共同演者 |
友影 美貴(公立松任石川中央病院・消化器内科), 西川 昌志(公立松任石川中央病院・消化器内科), 浅井 純(公立松任石川中央病院・消化器内科), 卜部 健(公立松任石川中央病院・消化器内科) |
抄録 |
【背景】膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMNs)は前癌病変として捉えられる.このために診断時,経過観察中には膵癌合併の指標が重要となり国際診療ガイドラインが作成されている.しかし,現状でガイドライン中にFDG-PETについての言及はない.今回,当院でのIPMNs診療におけるFDG-PETの意義について検討し報告する.【対象】2006年4月1日より2012年12月31日までの期間中,当院のIPMNs25例の中で診断時や経過観察中にFDG-PETをした18例を対象として,その患者背景,臨床経過などからFDG-PETの意義について検討した.【結果】FDG-PET施行18例の患者背景は,年齢73.7±13歳,男性/女性:9/9症例,主膵管型(MD-IPMN)/分枝型(BD-IPMN):2/16例であった.MD-IPMN2例はFDG-PET陰性であり,本来ならば手術適応とされるがいずれも経過観察中で膵癌合併は認めない.BD-IPMN16例はFDG-PET陽性/陰性が6/10例であった.FDG-PET陽性の中では5例を膵癌合併と診断した.残る1例はFDG-PET5か月後の造影CT検査でも膵癌合併の所見は認めず経過観察中である.FDG-PET陰性の中では1例にFDG-PET3か月後のCT検査から膵癌合併と診断した.膵癌合併診断後1か月で他病死した.1例は若年,嚢胞径3cm以上,High risk stigmataを有しており手術療法を施行して膵管内乳頭粘液性腺腫(IPMA)と診断した.1例はFDG-PET3か月後の造影CTで膵癌合併が疑われる所見あり,現在精査中である.残る7例は膵癌合併なしと診断して経過観察中である.【結語】IPMNs診療においてFDG-PETはCT,MRI/MRCPなどの従来の画像検査よりも鋭敏な膵癌合併の指標となりうる可能性が示唆された. |
索引用語 |
膵管内乳頭粘液性腫瘍, FDG-PET |