セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(IPMN2) |
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タイトル | 消P-232:新しいIPMN診療ガイドラインにおけるIPMNの型分類基準,手術適応基準の検証 |
演者 | 萬代 晃一朗(京都第二赤十字病院・消化器内科) |
共同演者 | 白川 敦史(京都第二赤十字病院・消化器内科), 岡田 雄介(京都第二赤十字病院・消化器内科), 真田 香澄(京都第二赤十字病院・消化器内科), 中瀬 浩二朗(京都第二赤十字病院・消化器内科), 鈴木 安曇(京都第二赤十字病院・消化器内科), 河村 卓二(京都第二赤十字病院・消化器内科), 河端 秀明(京都第二赤十字病院・消化器内科), 盛田 篤広(京都第二赤十字病院・消化器内科), 宮田 正年(京都第二赤十字病院・消化器内科), 田中 聖人(京都第二赤十字病院・消化器内科), 宇野 耕治(京都第二赤十字病院・消化器内科), 安田 健治朗(京都第二赤十字病院・消化器内科) |
抄録 | (背景)2012年にIPMN/MCN国際診療ガイドラインが改訂された.(目的と方法)2012年12月までに当院において切除した主膵管型を除くIPMN症例について検討し,新ガイドラインでの型分類基準と切除適応基準について評価した.1親等以内の膵癌患者の有無によるIPMNの癌化リスクについても検討した.なお,ガイドラインに基づき,5mm以上の主膵管拡張を伴う分枝型IPMNを混合型と判断した.(成績)切除例は56例で,内訳は男性35例,女性21例,平均年齢65.0歳であった.分枝型32例,混合型24例で,過形成3例,腺腫27例,上皮内癌(高度異型)14例,浸潤癌12例であった.型分類では,術後病理診断での混合型24例のうち術前診断で混合型は13例で,病理診断での分枝型32例のうち術前診断で分枝型は28例であった.型分類基準の感度は54.1%(13/24),特異度は87.5%(28/32),陽性適中率は76.4%(13/17),陰性適中率は71.7%(28/39)であり,特異度は高いが感度は低いという結果であった.上皮内癌および浸潤癌を治療対象とした場合の切除適応基準については,上皮内癌および浸潤癌26例のうちガイドラインでの切除適応は22例で,過形成および腺腫30例のうち切除適応外は25例であった.切除適応基準の感度は84.6%(22/26),特異度は83.3%(25/30),陽性適中率は81.4%(22/27),陰性適中率は86.2%(25/29)でいずれも高率であった.1親等以内に1名の膵癌患者を有したのは,過形成・腺腫群2例,上皮内癌・浸潤癌群1例で有意差を認めなかった.1親等以内に2名以上の膵癌患者を有した症例はなかった.(結論)新ガイドラインでのIPMN型分類基準の感度は低かったが,切除適応基準は妥当と考えられた.1親等以内に1名の膵癌患者がいるIPMNの癌化リスク上昇は認めなかったが,症例を蓄積し,さらなる検討が必要と考えられた. |
索引用語 | IPMN, ガイドライン |