セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓(症例報告) |
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タイトル | 消P-244:退形成性膵管癌の3例 |
演者 | 木下 幸寿(北海道消化器科病院・内科) |
共同演者 | 加賀谷 英俊(北海道消化器科病院・内科), 藤澤 良樹(北海道消化器科病院・内科), 町田 卓郎(北海道消化器科病院・内科), 加藤 貴司(北海道消化器科病院・内科), 碇 修二(北海道消化器科病院・内科), 佐々木 清貴(北海道消化器科病院・内科), 山田 裕人(北海道消化器科病院・内科), 中村 英明(北海道消化器科病院・内科), 目黒 高志(北海道消化器科病院・内科), 堀田 彰一(北海道消化器科病院・内科), 森田 高行(北海道消化器科病院・外科), 高橋 利幸(北海道消化器科病院・病理部) |
抄録 | 退形成性膵管癌は,肉腫様形態を呈する膵癌の中の多形細胞型として初めて報告され,発生頻度は膵癌の0.16%と非常に稀といえる.画像的特徴として膨張性発育を認め,巨大腫瘍として発見されることが多い.予後は不良との報告がある一方で,切除率が高く切除可能症例では他の膵管癌と比較して良好という報告がある.以下に当施設で経験した3症例(腫瘍切除術2例,剖検例1例)について表で示した.症例1は腹部CTで巨大腫瘤を認め,膵癌の診断で膵体尾部切除術を施行.術後化学療法を施行するも,術後4カ月で再発し,その3カ月後に永眠.症例2は膵液細胞診にて膵癌の診断で膵体尾部切除術を施行.その後1年半の化学療法を施行し,以降は無治療で1年半経過するも再発なく,術後3年経過した現在も生存.症例3は腫瘍の門脈,肝動脈浸潤を認め,放射線療法を施行するも全身状態悪化のため永眠.剖検で退形成性膵管癌と診断された.いずれの症例も膨張性の発育を呈していた.また症例2は術後3年経過するも再発なく,治療方針の決定には慎重な判断が必要と考えられる.貴重な3症例と考えられ,文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 | 退形成性膵管癌, 多形細胞型 |