セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

食道・咽頭(良性1)

タイトル 消P-249:

食道アカラシアの診断に食道内圧検査は必須か?―TBEによる検討―

演者 小村 伸朗(東京慈恵会医大・消化管外科)
共同演者 矢野 文章(東京慈恵会医大・消化管外科), 坪井 一人(東京慈恵会医大・消化管外科), 星野 真人(東京慈恵会医大・消化管外科), 山本 世怜(東京慈恵会医大・消化管外科), 秋元 俊亮(東京慈恵会医大・消化管外科), 石橋 由朗(東京慈恵会医大・消化管外科), 中田 浩二(東京慈恵会医大・消化管外科), 西川 勝則(東京慈恵会医大・消化管外科), 三森 教雄(東京慈恵会医大・消化管外科), 柏木 秀幸(東京慈恵会医大・外科), 矢永 勝彦(東京慈恵会医大・外科)
抄録 【背景】食道アカラシアの確定診断には食道内圧検査が必要であるが,一般的検査とは言い難く診断施設が限られる.一方,硫酸バリウムの濃度を4分の1程度に希釈して使用し,食道クリアランスを評価するTimed Barium Esophagogram (TBE)が病態検査として施行されている.【目的】TBEによって食道アカラシアの拾い上げが可能かどうかを検討した.【対象と方法】教室では2002年4月よりTBEを検査法として導入した.以降,2013年2月までに食道アカラシア317例を経験し,これらを対象とした.男性161例,平均年齢43.8±14.3歳,体格指数20.8±3.4であった.症状としてつかえ感,嘔吐,胸痛,胸やけの程度と頻度を問診し,各症状スコアー(0点から16点)を算出した.TBEはバリウム服用直後(0分),1分後,2分後,5分後に撮影し,バリウム柱の高さ(H)と幅(W)を測定した.【結果】つかえ感,嘔吐,胸痛,胸やけの各スコアーは11.6±4.3,7.0±4.9,3.4±3.6,1.5±3.1であった.TBE値はH0:168±67mm,W0:53±20 mm,H1:139±71mm,W1:48±22 mm,H2:125±71mm,W2:46±23 mm,H5:107±74mm,W5:42±23 mmであった.1分後にバリウムがクリアランスされた症例はわずか11例(3.5%)のみであった.これら11例の拡張度はI度(最大横径35mm未満)が4例(1.3%),II度(35mm以上60mm未満)が7例(2.2%)であった.0mm<H1<50mmは23例(7.3%),50mm≦H1<100mmは54例(17.0%),100mm≦H1<150mmは91例(28.7%),150mm≦H1<200mmは67例(21.1%),200mm≦H1は71例(22.4%)であった.また2分後,5分後までにバリウムがクリアランスされた症例は各々16例(5.0%),28例(8.8%)であった.【結語】TBE 施行直後の食道横径と施行1分後の食道内バリウムの残存の有無を評価することで,95%以上の食道アカラシア症例を拾い上げることが可能であると考えられた.
索引用語 食道アカラシア, timed barium esophagogram