セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

食道・咽頭(良性1)

タイトル 消P-255:

Sigmoid typeの食道アカラシアにおける蛇行の検討

演者 星野 真人(東京慈恵会医大・消化管外科)
共同演者 小村 伸朗(東京慈恵会医大・消化管外科), 矢野 文章(東京慈恵会医大・消化管外科), 坪井 一人(東京慈恵会医大・消化管外科), 山本 世怜(東京慈恵会医大・消化管外科), 秋元 俊亮(東京慈恵会医大・消化管外科), 柏木 秀幸(東京慈恵会医大・外科), 矢永 勝彦(東京慈恵会医大・外科)
抄録 【背景と目的】Sigmoid typeの食道アカラシアは右側に蛇行することが多く,左側への蛇行は少ない.これまでに左側蛇行がどのような影響を及ぼすかの検討はなされていない.今回われわれは,Sigmoid type食道アカラシア患者の蛇行方向による病態の差異を検討した.【対象と方法】1994年7月から2012年8月に間に当院消化管外科においてSigmoid typeの食道アカラシアと診断され外科的治療を施行した47例(男性:20例,平均年齢:52.6±14.3歳)を対象とした.症例を2群(group A群:右側蛇行,group B群:左側蛇行)に分類し,患者背景,拡張型,拡張度,最大拡張径,食道クリアランス,手術成績(アプローチ,術式,手術時間,出血量,合併症,術後在院日数),術後満足度を評価した.満足度は質問票により回答を得て,5段階評価を行った.データはMann-Whitney,Chi-square検定によって両群を比較し,p<0.05をもって統計学的有意差ありと定義した.【結果】A群は39例(83%),B群は8例(17%)であった.年齢はB群で高齢な傾向があり(50.0 vs 67.5歳,p=0.133),また病脳期間は有意に短かった(144 vs 42ヵ月,p=0.002).手術前検査所見,手術成績および術後満足度では2群間に有意差を認めなかった.【結語】Sigmoid type食道アカラシアにおける左側蛇行は手術成績や術後満足度に影響を与えなかった.また病脳期間は有意に短く,高齢者に発症する傾向を認めた.
索引用語 アカラシア, Sigmoid