セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

食道・咽頭(良性2)

タイトル 消P-258:

GERDにおけるアクティグラフを用いたエソメプラゾールの睡眠改善効果についての検討

演者 平本 慶子(大阪市立大・消化器内科)
共同演者 藤原 靖弘(大阪市立大・消化器内科), 越智 正博(明治橋病院), 奥山 正嗣(市立柏原病院・消化器内科), 朴 成華(大阪市立大・消化器内科), 村木 基子(大阪市立大・消化器内科), 中原 憲一(大阪市立大・消化器内科), 木幡 幸恵(大阪市立大・消化器内科), 鎌田 紀子(大阪市立大・消化器内科), 十河 光栄(大阪市立大・消化器内科), 山上 博一(大阪市立大・消化器内科), 渡辺 憲治(大阪市立大・消化器内科), 高石 修(市立柏原病院・消化器内科), 渡辺 俊雄(大阪市立大・消化器内科), 富永 和作(大阪市立大・消化器内科), 荒川 哲男(大阪市立大・消化器内科)
抄録 【目的】GERD患者では睡眠障害を合併することが多く,PPIによる睡眠障害の改善効果は報告されているが,いずれも主観的評価の改善であり,客観的評価の改善の報告はない.アクティグラフは腕時計型の超小型加速度センサーで,最大連続約3週間,睡眠時間,覚醒回数などを客観的な値として自動測定できる装置である.今回,GERD患者に対して,エソメプラゾール投与による睡眠の主観的・客観的改善及び消化器症状,QOLに及ぼす影響について検討した.【方法】対象患者数は10人(男:女=6:4,平均年齢 65.4才,grade M:A:B:C:D=2:6:2:0:0)で,エソメプラゾール 20mg 1錠(朝食後)を2週間投与した.アクティグラフは,投与3日前より試験薬投与2週後まで測定した.消化器症状の評価はFスケール問診票,QOLの評価はSF-8問診票,睡眠障害はピッツバーグ睡眠質問票(PSQI-J)およびエップワース眠気尺度(ESS)を治療前後で評価した.【成績】エソメプラゾール投与により,睡眠時間の百分率(%SLEEP)は,内服開始前88.56±9.28 %と比較すると,内服開始1週後 91.05±6.59 %(p=0.028) ,2週後 91.38±6.89 %(p=0.022)と有意に改善を認めた.一方,覚醒回数は変化を認めなかったが,全覚醒時間も改善が認められた.Fスケールも内服開始前 7.30±10.6と比較すると,内服開始1週後 5.20±9.14(p=0.42) ,2週後 3.80±6.97(p=0.28)と改善を認めた.【結論】エソメプラゾールにより客観的睡眠指標の改善効果が得られた.%SLEEPが95%以下の症例では,改善が著明であった.
索引用語 GERD, 睡眠障害