セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

食道・咽頭(良性2)

タイトル 消P-261:

逆流性食道炎患者におけるエソメプラゾール投与後の満足度検討

演者 松浦 瑞惠(横浜市立大・消化器内科)
共同演者 関野 雄典(横浜市立大・消化器内科), 日暮 琢磨(横浜市立大・消化器内科), 大久保 秀則(横浜市立大・消化器内科), 山田 英司(横浜市立大・消化器内科), 飯田 洋(横浜市立大・消化器内科), 遠藤 宏樹(横浜市立大・消化器内科), 野中 敬(横浜市立大・消化器内科), 古出 智子(横浜市立大・消化器内科), 高橋 宏和(横浜市立大・消化器内科), 後藤 歩(横浜市立大・消化器内科), 井田 智則(大森赤十字病院・消化器内科), 日下部 明彦(横浜市立大・消化器内科), 中島 淳(横浜市立大・消化器内科), 前田 愼(横浜市立大・消化器内科), 後藤 英司(横浜市立大・医学教育学), 稲森 正彦(横浜市立大・消化器内科DELIMITER横浜市立大附属病院・臨床研修センター)
抄録 【目的】逆流性食道炎(RE)の治療においてはプロトンポンプ阻害薬(PPI)を使用しても症状が残存する患者の存在が指摘されている.今回,既存のPPIを投与しているにもかかわらずGERD症状を有しているRE患者を対象にエソメプラゾール(EPZ)へ投与変更し,患者の満足を確認することを目的とした.【方法】20歳以上で過去にREと診断され,既存のPPIを投与されているにもかかわらず,GERD症状がある患者30例を対象にした.同意取得後,新規PPIであるEPZ20mg/日に切り替え2週間以上投与した.症状の強さ,症状の頻度,睡眠状態,食事の状態,生活全般の状態,EPZへの満足度等を質問項目とした自己記入式問診を投与後に実施した.EPZ投与前後での症状改善度の比較,満足度の評価を検討した.【成績】患者背景は,女性が73.3%,BMIは25未満が76.7%,前PPIの使用期間は1年以上が86.7%であった.問診時までのEPZの平均服薬期間は43.4日であった.症状の強さにおいては,痛み,胸焼け及び胃酸逆流症状が有意に改善した(p<0.05).症状の頻度に関しても症状の強さと同様の項目が有意に改善した(p<0.05).また,症状改善群と非改善群でEPZ投与期間を比較した結果,症状の強さ及び症状の頻度の両者において,胃酸逆流症状改善群は,胃酸逆流症状不変群に比べ有意に長い投与期間を示した(p<0.05).EPZに対する満足度においては,「やや満足している」以上が74.0%を占めた.【結論】既存のPPIからEPZに変更することにより,症状の強さ及び頻度が有意に改善した.更に,本PPIに対し高い満足度を示したことから,既存のPPIで症状が残存している患者においてはEPZに変更する治療法も一案と考えられた.
索引用語 逆流性食道炎, 胃食道逆流症