セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)食道・咽頭(悪性1) |
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タイトル | 消P-280:進行食道癌に対するDocetaxl/Nedaplatin/5-FU併用化学放射線療法後の治療戦略 |
演者 | 松谷 毅(日本医大・外科) |
共同演者 | 野村 務(日本医大・外科), 萩原 信敏(日本医大・外科), 藤田 逸郎(日本医大・外科), 金沢 義一(日本医大・外科), 松田 明久(日本医大・外科), 若林 秀幸(日本医大・外科), 篠塚 恵理子(日本医大・外科), 丸山 弘(日本医大多摩永山病院・外科), 牧野 浩司(日本医大多摩永山病院・外科), 高尾 嘉宗(日本医大多摩永山病院・外科), 内田 英二(日本医大・外科) |
抄録 | 【はじめに】局所進行食道癌に対して根治的化学放射線療法(CRT)の頻度が増えている.根治的CRT後の遺残あるいは再発症例に対する治療を検討した.【対象と方法】T4およびbulky T3局所進行食道癌に対し,5-FU/Cisplatin(FP)併用CRTを9例,Docetaxel/Nedaplatin/5-FU(DNF)併用CRTを29例に施行した.FP は5-FU 750 mg/m2 (day 1-5),Cisplatin 75 mg/m2 (day 1),DNFはDocetaxel 30~40 mg/m2 (day 1),Nedaplatin 10 mg/m2 (day 1-5),5-FU 350~500 mg/m2 (day 1-5)を1コースとし,3週間以上おいて2コース目を施行した.放射線照射は,外照射で1.8~2Gy/day,合計50.4~60Gyの根治照射を行った.治療評価は,治療終了直後と4週後に行った.【成績】FP併用CRT は全例治療計画を完遂したが,DNF併用CRTは発熱性好中球減少が悪化した症例と腫瘍出血症例の2例が中断した.FP併用CRTの抗腫瘍効果は,CR 1,PR 3,SD 1,PD 3例であったが,DNF併用は,CR 15,PR 13,PD 1例であった.CRが得られた16例のうち6例がCRを持続している.遺残や再発症例に対し,全身化学療法 11例,アルゴンプラズマ凝固療法4例,食道バイパス術6例(開腹下食道バイパス術2例,腹腔鏡補助下食道バイパス術4例;Kirchner法 3例,Postlethwait法 1例),Savage手術(開胸食道切除術3例,胸腔鏡下食道切除術1例)を行った.開腹下食道バイパス術の1例でmajor leakageを認め,腹腔鏡補助下食道バイパス術のKirchner法でminor leakage 2例を認めた.バイパス術後は死亡するまで経口摂取可能であった.Savage手術は4例に行い,1例のみ長期生存しているが,3症例は死亡した.【結語】CRTの抗腫瘍効果は,FPよりDNFの奏効率が高値であった.腹腔鏡補助下食道バイパス術は遺残・再発腫瘍による狭窄症状ならびにQOLの改善に有効であった. |
索引用語 | 食道癌, 化学放射線療法 |