セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

食道・咽頭(悪性2)

タイトル 消P-285:

食道小細胞癌の4症例

演者 中井 敦史(兵庫県立尼崎病院・消化器内科)
共同演者 北村 悟(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 山崎 友裕(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 菱谷 英里子(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 平松 由紀子(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 生田 耕三(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 出田 雅子(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 山内 雄揮(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 野本 大介(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 梅田 誠(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 川崎 公男(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 松村 毅(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 斎田 宏(兵庫県立尼崎病院・消化器内科), 木村 利幸(兵庫県立尼崎病院・消化器内科)
抄録 【症例1】72歳の女性,右頚部リンパ節腫瘍と嚥下障害を主訴に当院受診.上部消化管内視鏡にて胸部上部食道に2型腫瘍を認め,生検にて食道小細胞癌と診断された.多発リンパ節転移と肺転移を認め,stageIVbであり,CDDP/VP-16で治療を開始したが病状進行に伴い,AMRに移行した.その後,肝転移,腹部リンパ節腫大を認め,化学療法CPT-11を2コース施行.治療開始後,第243病日で死亡した.【症例2】68歳の男性,嗄声と甲状腺腫瘍を主訴に当院紹介受診.上部消化管内視鏡にて胸部下部食道に2型腫瘍を2個認め,生検で小細胞癌と診断された.胃,甲状腺,リンパ節転移を認め,stageIVbでありCDDP/VP-16で治療を開始し4コース終了後に放射線治療を施行.その後外来フォローとなっていたが脳転移が見つかり,全脳照射施行.治療開始後,第325病日で死亡した.【症例3】61歳の女性,心窩部痛により近医受診.上部消化管内視鏡にて胸部中部食道に2型腫瘍を認め当科紹介受診.生検にて食道小細胞癌と診断した.肝門部リンパ転移を認めて,stageIVbにてCDDP/VP-16で治療を開始したが,3コース終了後,他院にて加療中である.【症例4】73歳の女性,転移性骨腫瘍精査目的で当科紹介受診.上部消化管内視鏡で胸部中部食道に2型腫瘍を認め,生検で小細胞癌と診断された.肺,肝,骨,リンパ節転移を認め,stageIVbにてCDDP/VP-16で治療を開始し,現在加療中である.食道小細胞癌は比較的まれな疾患である.切除不能例の予後はきわめて不良であり,治療効果も定見はない.今回われわれは,stageIVbの根治手術不能食道小細胞癌の経過と治療効果を文献報告例もふまえ報告する.
索引用語 小細胞癌, CDDP/VP-16