セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)食道・咽頭(悪性3) |
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タイトル | 消P-290:Barrett食道表在癌に対する治療方針の検討 |
演者 | 田中 努(愛知県がんセンター中央病院・内視鏡部) |
共同演者 | 田近 正洋(愛知県がんセンター中央病院・内視鏡部), 近藤 真也(愛知県がんセンター中央病院・内視鏡部), 山雄 健次(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 水野 伸匡(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 原 和生(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 肱岡 範(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 今岡 大(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 永塩 美邦(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 長谷川 俊之(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 大林 友彦(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 品川 秋秀(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 関根 匡成(愛知県がんセンター中央病院・消化器内科), 丹羽 康正(愛知県がんセンター中央病院・内視鏡部) |
抄録 | 【目的】本邦でのBarrett食道表在癌の報告は少なく,その治療方針は未だ確立されていない.当院におけるBarrett食道表在癌治療例をもとに表在癌の治療方針につき検討した.【方法】2004年1月から2012年8月までの間に当院で治療を行ったBarrett食道表在癌23例(初回内視鏡治療12例,外科治療11例)を対象とし,深達度,転移の有無,治療後再発の有無を検討した.【結果】年齢中央値は,65歳 (範囲33-81),男性20例,女性3例,背景粘膜はSSBE16例,LSBE7例であった.肉眼型は0-Is:2例,0-IIa:5例,0-IIc:5例,0-Is+IIa:4例,0-Is+IIc:3例,0-IIa+IIc:3例,0-IIc+IIa:1例,組織型はtub1:16例,tub2:6例,por:1例であった.深達度はM12例(SMM-LPM:3例,DMM:9例),このうちDMMの1例(1/7)で脈管侵襲陽性,SM11例(SM1:2例,SM2:3例,SM3:6例),うち10例(10/11)で脈管侵襲陽性であった.内視鏡治療症例12例のうち深達度SMもしくは脈管侵襲陽性のため3例が追加の外科手術を要した.このうち深達度SM2で側方,深部断端陽性,脈管侵襲陽性の症例は追加外科手術としての経裂孔的切除術後4年2ヶ月で吻合部周囲に再発を認めた.一方,外科治療症例11例のうち,リンパ節転移を認めたのは深達度SM3の3例(3/6)であった.このうち1例は右開胸食道亜全摘術後19ヶ月で食道壁内再発をきたしたが,追加の化学療法によりCRとなり以後は再発を認めていない.全23例において経過観察中(中央値45ヶ月)に原病死は認めていない.【結論】深達度LPMまでの症例は脈管侵襲を認めず内視鏡治療の絶対適応であると考えられた.深達度DMMの症例は脈管侵襲を認めた症例もあり,深達度MMの食道扁平上皮癌と同様,適応拡大病変であると考えられた.深達度SMの症例はほぼ全例に脈管侵襲を認め,外科治療の適応と考えられたが,外科治療後に再発する症例も認められた. |
索引用語 | Barrett食道癌, 表在癌 |