セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(H.pylori 1) |
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タイトル | 消P-317:血液透析患者のHelicobacter pylori感染の検討 |
演者 | 高橋 典子(岐阜大附属病院・総合内科) |
共同演者 | 岡田 英之(岐阜大附属病院・総合内科), 藤岡 圭(岐阜大附属病院・総合内科), 森 一郎(岐阜大附属病院・総合内科), 梶田 和男(岐阜大附属病院・総合内科), 森田 浩之(岐阜大附属病院・総合内科), 佐藤 文彦(佐藤病院), 佐藤 好永(佐藤病院), 石塚 達夫(岐阜大附属病院・総合内科) |
抄録 | 【目的】血液透析患者でのHelicobacter pylori(H. pylori)感染率を非透析患者と比較する.【方法】対象は,2010年1月から2011年9月までに上部消化管内視鏡検査を施行した成人患者である.内視鏡検査は全て1人の医師が施行し,迅速ウレアーゼ法もしくは組織鏡検法のいずれかが陽性の時にH. pylori陽性とした.【結果】対象は男性60例,女性74例の計134例(平均年齢63±16歳)で,そのうち血液透析患者は15例(12.6%)であった.H. pylori陽性は,透析患者1例(6.7%),非透析患者39例(32.8%)で,透析患者で陽性率が低かった(P=0.0390).透析患者においてH. pylori感染率が低い理由について考えられる原因としては,透析による胃内の脱水によるH. pyloriの除菌効果,検査の偽陰性,他の薬剤の影響,慢性腎不全患者は抗生剤投与の経験が多いことなどが考えられる.糖尿病や高血圧症の有無,胃・十二指腸潰瘍の既往の有無で,H. pylori陽性率には有意差を認めなかった.H. pyloriの有無と逆流性食道炎の程度には関連が認められなかったが,H. pylori陽性症例では陰性症例に比較し,慢性萎縮性胃炎の程度が強かった(P=0.0090).【総括】透析患者では非透析患者よりH. pyloriの感染率が低かった.これが血液透析の結果であるのかどうかの確認のためには,継時的な前向き研究が必要である. |
索引用語 | H.pylori, 血液透析 |