セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
胃・十二指腸(H.pylori 1)
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タイトル |
消P-320:当院職員におけるヘリコバクターピロリ感染と生活習慣病との関連
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演者 |
藤枝 真司(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター・消化器内科) |
共同演者 |
石橋 肇(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター・消化器内科), 山岡 正治(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター・消化器内科), 賀古 毅(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター・消化器内科), 大関 瑞治(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター・消化器内科), 荒木 眞裕(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター・消化器内科), 五頭 三秀(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター・消化器内科), 天貝 賢二(茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター・消化器内科) |
抄録 |
【背景】人口10万あたりの胃癌の年齢調整死亡率は減少傾向ではあるが,罹患率は未だに高く,粗死亡率はむしろ男性で増加している.胃癌とヘリコバクター・ピロリ(HP)との関連が様々な研究で報告され,胃癌の一因と考えられている.また,早期胃癌内視鏡治療後のHP除菌治療が胃癌の再発を抑制する研究結果が報告され,HPと胃癌の関連,HP除菌の重要性が確認された.胃粘膜萎縮が胃癌のリスクになることが報告され,ペプシノゲン比が胃粘膜萎縮の程度と相関することから,近年これらを組み合わせた胃癌リスク検診(ABC検診)が導入されつつある.【目的】当院職員の定期健診の際にABC検診を組み合わせ,啓発を行うとともに胃癌予防に役立てる.またメタボリック症候群などの生活習慣病との関連を解析する.【方法】職員健診受診時に血中HPIgG抗体,ペプシノゲン値を測定する.問診,検査結果からHP感染と生活習慣病との関連についても解析する.結果は個人に通知し,解析は匿名で行う.【結果】542人に対し上記検査を行った.BCD群についてはピロリ菌除菌外来または一般外来への受診,胃癌の二次予防として内視鏡検査を勧めた.保険適用疾患があれば保険診療での継続治療,慢性胃炎のみであれば希望に応じて除菌治療を行うことを推奨した.当院におけるABC分類の割合はA群(429人/79.2%),B群(50人/9.2%),C群(63人/11.6%)であった.ABC分類とBMI・メタボ判定の間に関連は認められなかった.HbA1c,LDLについてはA群<B群<C群<と高くなる傾向がみられたものの,年齢とともに高くなる傾向がありHP感染との有意な関連は認めなかった.【考察】除菌に伴うBMIの変化については報告があるものの,感染状態との関連についてはいまだはっきりしたものはない.今後さらなる研究が必要と考えられた. |
索引用語 |
H.Pylori, ABC検診 |