セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(H.pylori 2) |
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タイトル | 消P-326:エソメプラゾールを用いたH. pylori除菌療法の検討 |
演者 | 松本 望(近畿大堺病院・消化器内科) |
共同演者 | 河野 匡志(近畿大堺病院・消化器内科), 丸山 康典(近畿大堺病院・消化器内科), 高場 雄久(近畿大堺病院・消化器内科), 奥村 直己(近畿大堺病院・消化器内科), 冨田 崇文(近畿大堺病院・消化器内科), 梅原 康湖(近畿大堺病院・消化器内科), 谷池 聡子(近畿大堺病院・消化器内科), 森村 正嗣(近畿大堺病院・消化器内科), 米田 円(近畿大堺病院・消化器内科), 山田 哲(近畿大堺病院・消化器内科), 辻 直子(近畿大堺病院・消化器内科), 工藤 正俊(近畿大附属病院・消化器内科) |
抄録 | [目的]H. pylori陽性消化性潰瘍に対してPPI,AMPC,CAMによる3剤併用除菌療法が2001年に保険適応となって10年以上が経過した.2007年に二次除菌療法の保険適応となり,2010年に胃MALTリンパ腫,ITP,早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃に対して,除菌療法が適応追加された.本年2月にはH. pylori感染胃炎に対する除菌療法が適応追加され,胃癌を含むH. pylori感染胃炎に基づく胃疾患の抑制効果が期待される.遺伝子多型の影響を受けにくいとされるエソメプラゾール(EPZ)を用いた除菌療法について,患者背景別に比較検討した.[方法]当院にて2012年4月から12月末までに,培養法でH. pylori陽性と診断された患者に対し,EPZ 20mg+AMPC 750mg+CAM 200~400mgを1日2回,7日間投与(一次除菌),EPZ 20mg+AMPC 750mg+MNZ 250mgを1日2回,7日間投与(二次除菌)した.除菌判定は,尿素呼気試験(UBT)および培養法で実施し,患者背景因子別で除菌率の比較検討をおこなった.[結果]総数では,一次除菌率は85.7%,二次除菌率は75.0%,一次+二次除菌率は89.7%であった.患者背景別に除菌率を比較したが,年齢別(70歳以上85.0% vs. 69歳以下94.7%),男女別(男性88.2% vs. 女性90.9%),BMI別(25以上90.9% vs. 25未満85.2%),除菌対象疾患別(胃潰瘍85.7% vs. 十二指腸潰瘍88.9% vs. 内視鏡的治療後胃83.3% vs. 慢性胃炎93.8% ),合併症別(あり85.7% vs. なし100%),喫煙別( 喫煙80.0% vs. 非喫煙93.1%)および飲酒別(あり93.3% vs. なし87.5%)のいずれも有意な差を認めなかった.[結論]EPZを使用した除菌療法は良好な除菌率を示し,患者背景に左右されない安定した除菌効果が期待できることがわかった. |
索引用語 | H. pylori, 除菌 |