セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(胃癌1) |
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タイトル | 消P-344:未分化型早期胃癌におけるリンパ節転移の危険因子と内視鏡治療適応の検討 |
演者 | 浅川 幸子(山梨大・1内科) |
共同演者 | 大高 雅彦(山梨大・1内科), 小林 祥司(山梨大・1内科), 吉田 貴史(山梨大・1内科), 小馬瀬 一樹(山梨大・1内科), 植竹 智義(山梨大・1内科), 佐藤 公(山梨大・1内科), 榎本 信幸(山梨大・1内科), 河口 賀彦(山梨大・1外科), 藤井 秀樹(山梨大・1外科), 望月 邦夫(山梨大大学院・人体病理学) |
抄録 | 【背景】早期胃癌での分化型癌へのESD治療は標準治療として適応されているが,未分化型癌では完全には確立されていない.【目的】未分化型早期胃癌のリンパ節転移の予測因子を明らかにし,内視鏡治療の適応拡大の可能性を検討した.【方法】当院と協力施設にてリンパ節郭清を伴う胃切除術を施行した未分化型早期胃癌の567例を対象とした.術後標本を用いて臨床病理学的特徴と,リンパ節転移のリスクを検討した.【結果】対象567例の内訳は,平均年齢60歳,男/女:312/255例,平均腫瘍径(Size)2.7cm,肉眼型は隆起型39例,平坦/陥凹型528例,Ul合併132例(23.4%),M癌310例,SM癌257例,sig/por/muc:315/246/16例,Mixed type101例であった.全体でリンパ節転移は44/567例(7.8%),M癌では9/310例(2.9%)であった.臨床病理学的因子でのリンパ節転移のリスク因子は,単変量解析でSize(2>cm),隆起型,SM癌,Ul(+),Mixed type,ly(+),v(+)であった.多変量解析ではSize(2>cm),ly(+)であった.データマイニング解析ではly,Size,Depthの順に,ly,v を除くとDepth,Sizeの順でリンパ節転移の重要なリスク因子であった.またSize,Depth,lyの3因子にて8個のsubgroupに分けられた. [<2cm,M,ly(-)またはly(+)]ではリンパ節転移を認めず低リスク群,[≧2cm,M,ly(+)],[SM,<2cmまたは≧2cm]はリンパ節転移(11.4-75%)で高リスク群,それ以外のsubgroupは(1.6-3%)で中リスク群として考えらえた.UlやLocation,Mixed typeによりさらにリスクに差を認めた.【結論】高リスク群では転移再発のリスクから外科切除を要するが,低リスク群ではESD治療適応を考える.中リスク群においては適応拡大の可能性が示唆されるが,今後更なる検討が必要である. |
索引用語 | 未分化型早期胃癌, リンパ節転移 |