セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(胃癌1) |
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タイトル | 消P-345:当科におけるcStageIV切除不能進行胃癌に対する化学療法の治療成績 |
演者 | 柄川 悟志(関西労災病院・消化器内科) |
共同演者 | 土居 哲(関西労災病院・消化器内科), 吉水 祥一(関西労災病院・消化器内科), 嶋吉 章紀(関西労災病院・消化器内科), 板倉 史晃(関西労災病院・消化器内科), 阿部 佳奈子(関西労災病院・消化器内科), 小豆澤 秀人(関西労災病院・消化器内科), 戸田 万生良(関西労災病院・消化器内科), 中村 剛之(関西労災病院・消化器内科), 糸瀬 一葉(関西労災病院・消化器内科), 牧野 仁(関西労災病院・消化器内科), 望月 圭(関西労災病院・消化器内科), 伊藤 善基(関西労災病院・消化器内科), 萩原 秀紀(関西労災病院・消化器内科), 林 紀夫(関西労災病院・消化器内科) |
抄録 | 【背景】cStageIV切除不能進行胃癌に対する標準治療はS-1+シスプラチン(CDDP)による全身化学療法であるが,高齢者,腎機能低下症例に対しては標準量のCDDPの投与が困難である.また,2011年3月HER2過剰発現が確認された切除不能進行胃癌に対するトラスツズマブの適応追加が承認され,生存期間の延長が期待されている.【目的】当科における切除不能進行胃癌に対する全身化学療法の治療成績を検討し,高齢者,腎機能低下症例に対する最適な治療法を明らかにすることを目的とした.【対象と方法】2010年4月より2013年2月までの期間当科で診断・治療を行った切除不能進行胃癌27例を対象とした.年齢は37-86歳(平均71.7歳)であり,使用した化学療法レジメンはS-1+CDDP14例,S-1単剤3例,カペシタビン(Cape)+CDDP+トラスツズマブが2例,その他(腎機能低下などのためドセタキセル,パクリタキセル,CPT-11のいずれかを使用したレジメン)8例であった.【成績】全症例の生存期間中央値(MST)は538日,1年生存率は53%,治療関連死は0%であった.年齢が75歳未満の群と75歳以上の群を比較すると,MSTは75歳未満で343日,75歳以上で538日であり,75歳以上の群で生存期間が長い傾向を認めた.S-1+CDDPあるいはCape+CDDP+トラスツズマブの標準療法群と2つの標準レジメン以外の非標準療法群の比較ではMST519日対538日であり有意差は見られなかった.【考察】75歳以上の群で生存期間が良好となった理由としては,75歳以上の高齢者で合併症を有する症例は化学療法の対象外となり本検討には含まれず,75歳未満の群と比較して75歳以上の群の全身状態が良好であった可能性が考えられる.【結論】高齢あるいは腎機能低下のため標準治療を行うことが困難な切除不能進行胃癌症例に対して,適切な薬剤の減量あるいは変更を行うことにより十分な治療効果を期待できる, |
索引用語 | 胃癌, 化学療法 |