セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胃・十二指腸(その他1) |
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タイトル | 消P-371:リンパ節検出支援ソフトウェアを用いた胃癌の術前診断 |
演者 | 古川 和宏(名古屋大大学院・消化器内科学) |
共同演者 | 宮原 良二(名古屋大大学院・消化器内科学), 舩坂 好平(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 鶴留 一誠(名古屋大大学院・消化器内科学), 山本 富美子(名古屋大大学院・消化器内科学), 松崎 一平(名古屋大大学院・消化器内科学), 横山 敬史(名古屋大大学院・消化器内科学), 菊池 正和(名古屋大大学院・消化器内科学), 大野 栄三郎(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 中村 正直(名古屋大大学院・消化器内科学), 川嶋 啓揮(名古屋大大学院・消化器内科学), 伊藤 彰浩(名古屋大大学院・消化器内科学), 廣岡 芳樹(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 渡辺 修(名古屋大大学院・消化器内科学), 前田 修(名古屋大大学院・消化器内科学), 安藤 貴文(名古屋大大学院・消化器内科学), 森 健策(名古屋大・情報連携統括本部情報戦略室), 後藤 秀実(名古屋大大学院・消化器内科学DELIMITER名古屋大附属病院・光学医療診療部) |
抄録 | 【目的】高解像度で情報量が多いMDCT画像に対して,近年コンピュータを用いた診断支援や病変検出支援(以下CAD)の研究が進められている.今回我々は,当大学大学院情報科学研究科と共同で開発したリンパ節検出支援ソフトウェアを用いて胃癌の術前病期診断を行い,その診断能について検討した.【方法】2006年6月から2010年3月までに,当院で術前診断のためにdynamic MDCTを撮影した,胃癌113症例118病変(男性84名,女性29名,平均年齢62.5歳)を対象とした.検討項目は,1)MDCTのリンパ節転移診断能,2)CADによるリンパ節転移検出能,3)CADの偽陽性数,の3点とし,リンパ節転移診断は胃癌取扱い規約第14版に基づいて行った.1)はMDCTのAxial画像にて診断を行い,長径8mm以上をリンパ節腫大とした.2)はMDCT画像にてリンパ節腫大を認め,病理結果において同部位にリンパ節転移を認めた32症例計102個のリンパ節を対象とした.同症例に対してCADによるリンパ節抽出を行い,その検出能を検討した.【成績】1)MDCTによるリンパ節転移診断の正診率は69.9%(79/113)であり,リンパ節転移に対する感度は71.7%(33/46),特異度は94.0%(63/67)であった.2)102個のリンパ節転移のうち,CADは68個,66.7%の抽出が可能であった.3)偽陽性数は計131個で,1症例あたり4.1個であった.【結論】胃癌の術前診断において,CADを用いることによりリンパ節の効率的な検出ができる可能性が示唆された.今後さらなるソフトウェアの改良により,診断能の向上と臨床応用が期待される. |
索引用語 | CAD, リンパ節転移 |