セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胃・十二指腸(その他2)

タイトル 消P-378:

当院における悪性胃十二指腸狭窄に対するメタリックステント留置術の現状

演者 三上 博信(島根県立中央病院・消化器科)
共同演者 中瀬 真実(島根県立中央病院・消化器科), 上野 さや香(島根県立中央病院・消化器科), 福田 聡司(島根県立中央病院・消化器科), 泉 大輔(島根県立中央病院・消化器科), 矢崎 友隆(島根県立中央病院・消化器科), 沖本 英子(島根県立中央病院・消化器科), 園山 隆之(島根県立中央病院・消化器科), 伊藤 聡子(島根県立中央病院・消化器科), 宮岡 洋一(島根県立中央病院・内視鏡科), 藤代 浩史(島根県立中央病院・内視鏡科), 高下 成明(島根県立中央病院・消化器科), 今岡 友紀(島根県立中央病院・消化器科)
抄録 【目的】切徐不能悪性胃十二指腸狭窄に対する治療として,バイパス手術が一般的に行われていた.2010年4月よりメタリックステント留置術が保険収載され,より低侵襲な治療の選択肢ができた.当院におけるステント留置術の検討を行った.【対象】2010年4月の保険収載から,2013年2月までの期間において,当院にて行われた胃十二指腸ステント留置術は7例(胃癌5例,直腸癌1例,膵頭部癌1例).男性3例,女性4例であった.【方法】手技成功率,平均手技時間,処置前後のGastric Outlet Obstruction Scoring System(GOOSS)スコアの推移,点滴離脱可能率,食事摂取開始までの期間を検討した.【結果】手技成功率は100%で全例狭窄部をカバーできた.平均手技時間は22.3分(16-29分)であった.処置前のGOOSSスコア平均値は1.4(0-1)で,処置後スコアの平均値は2.85(2-3)に改善した.点滴離脱可能率は85.7%(6/7)であり,ほとんどの症例が食事摂取可能となり,食事摂取開始までの期間の平均は3.6日(2-7日)であり早期に食事摂取可能となった.経過中に1例再狭窄(ingrowth)をきたしたが,ステント再留置にて対応した.ステント留置による合併症を認めた症例は認めなかった.【結論】悪性胃十二指腸狭窄に対するステント留置術は,食事開始となるまでの期間も短く,患者のQOLを改善させることができる有用で安全な手技であると考えられた.
索引用語 胃十二指腸ステント, メタリックステント