セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(基礎2)

タイトル 消P-407:

大腸腫瘍におけるMilk fat globule-EGF factor 8(MFG-8)の発現

演者 結城 崇史(島根大附属病院・光学医療診療部)
共同演者 石原 俊治(島根大附属病院・消化器内科), 園山 浩紀(島根大附属病院・消化器内科), 多田 育賢(島根大附属病院・消化器内科), 岡 明彦(島根大附属病院・消化器内科), 楠 龍策(島根大附属病院・消化器内科), 福庭 暢彦(島根大附属病院・消化器内科), 大嶋 直樹(島根大附属病院・消化器内科), 森山 一郎(島根大附属病院・腫瘍センター), 川島 耕作(島根大附属病院・消化器内科), 木下 芳一(島根大附属病院・消化器内科)
抄録 【目的】 Milk fat globule-EGF factor 8(MFG-8)は,生体で不要になったアポトーシス細胞を除去する上において重要な役割を果たしていると考えられている.我々はこのMFG-E8を介した死細胞の除去機構の消化管疾患への関与について研究をおこなってきた.ノックアウトマウスを用いた検討で,MFG-E8は消化管の炎症抑制に寄与し,一方で細胞増殖因子としての側面,特に血管新生を強く誘導することを明らかにしている.そこで今回私共は,MFG-E8がヒトの大腸癌の病態にも関与する可能性を推測し,治療を施行した大腸ポリープないし大腸癌におけるMFG-E8の発現を検討し,大腸腫瘍の悪性度,進行度とMFG-E8の発現強度の関係を検討することとした.【方法】倫理委員会で承認を得た後に,当院において内視鏡的及び手術によって切除され,病理学的に診断が行われた大腸過形成性ポリープ8例,大腸低異型度腺腫14例,大腸高異型度腺腫8例および,大腸癌ではm癌15例,sm癌8例,進行癌16例,計56症例を対象に,MFG-E8の抗体を用いた免疫染色を行い,その発現と局在部位について検討した.【成績】大腸過形成性ポリープ,大腸低異型度腺腫,大腸高異型度腺腫,深達度の浅いm癌,sm癌においては,ほとんどMFG-E8の発現は認められなかった.一方,進行癌症例において,約半数の症例でMFG-E8の発現が認められ,染色部位については,腫瘍表層の癌細胞の染色性は弱く,浸潤先進部の癌細胞において強発現を認めた.【結論】今回の検討から,大腸腫瘍におけるMFG-E8の発現が進行癌の先進部に強く認められたことから,MFG-E8は大腸癌の浸潤や転移などに重要な役割を果たす可能性が示唆された.
索引用語 MFG-E8, 大腸腫瘍