セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸(診断2) |
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タイトル | 消P-421:大腸内視鏡挿入困難・不能例に対するシングルバルーン小腸内視鏡の有用性 |
演者 | 山田 真也(石川県立中央病院・消化器内科) |
共同演者 | 竹田 康人(石川県立中央病院・消化器内科), 朝日向 良朗(石川県立中央病院・消化器内科), 木藤 陽介(石川県立中央病院・消化器内科), 中西 宏佳(石川県立中央病院・消化器内科), 伊藤 錬磨(石川県立中央病院・消化器内科), 林 智之(石川県立中央病院・消化器内科), 稲垣 聡子(石川県立中央病院・消化器内科), 吉田 尚弘(石川県立中央病院・消化器内科), 早稲田 洋平(石川県立中央病院・消化器内科), 辻 重継(石川県立中央病院・消化器内科), 竹村 健一(石川県立中央病院・消化器内科), 土山 寿志(石川県立中央病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】大腸癌早期発見のために大腸内視鏡検査は有用である.しかし,通常の大腸内視鏡を使用した場合,一定の確率で盲腸までの到達が困難な症例を経験する.挿入困難による検査時間の長時間化は患者の苦痛が増すばかりではなく,合併症発生の危険性も高まる.そこで当院では,挿入困難・不能例に対して積極的にシングルバルーン小腸内視鏡(SBE)を用いての挿入を試みている.今回は,大腸内視鏡挿入困難・不能例に対する,SBEの有用性を検証する.【方法】対象は2008年1月から2012年12月までに大腸内視鏡検査を施行した15261例中,盲腸までの到達が不能であり,経肛門的にSBEを施行した24例(0.2%).挿入困難理由(結腸過長症,腹部手術歴,憩室),通常大腸内視鏡挿入時間,SBEによる盲腸到達率,SBE挿入時間,偶発症について検討した.SBEは全例,透視併用下で施行している.【成績】平均年齢63.0(26-84)歳.男女比 13/11.挿入困難な理由は結腸過長症17例(70.8%),腹部手術歴5例(20.8%),憩室の存在4例(16.7%):重複あり.平均通常大腸内視鏡挿入時間は39.8(28-52)分.SBEによる盲腸到達率は95.8%,高度癒着のため1例(4.2%)のみ脾彎曲部までしか挿入できず盲腸到達不能であった.SBE挿入時間は19.2(13-25)分.合併症は認めなかった.【結論】通常内視鏡挿入に長時間を要したにもかかわらず盲腸到達不能であった症例であっても,SBEを用いることにより短時間で安全に盲腸までの到達が可能であった.挿入困難例に対する早期のSBEへの変更は,患者の苦痛軽減をもたらすと考えられた.また,SBEを用いても高度癒着のため盲腸到達が不能な症例もあることに留意すべきであると思われた. |
索引用語 | 大腸内視鏡挿入困難, シングルバルーン小腸内視鏡 |