| セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸（クローン病3） |
|---|---|
| タイトル | 消P-435：炎症性腸疾患に対する抗TNF-α抗体療法の副作用 |
| 演者 | 川岸 加奈（北里大東病院・消化器内科） |
| 共同演者 | 横山 薫（北里大東病院・消化器内科）, 大岡 正平（北里大東病院・消化器内科）, 加藤 彩（北里大東病院・消化器内科）, 迎 美幸（北里大東病院・消化器内科）, 佐田 美和（北里大東病院・消化器内科）, 小林 清典（北里大東病院・消化器内科）, 小泉 和三郎（北里大東病院・消化器内科） |
| 抄録 | 【目的】炎症性腸疾患(IBD)に対し抗TNF-α抗体製剤の投与が可能となり，内科的治療の選択肢は拡大されたが，治療に伴う副作用も増加しており今回検討を行った． 【対象】当院にて抗TNF-α抗体製剤を導入されたIBD157例．内訳はInfliximab(IFX)を導入した121例(クローン病(CD)100例，潰瘍性大腸炎(UC) 21例)，Adalimumab(ADA)を導入したCD36例．各薬剤の投与期間はIFX-CD35.1±30.1ヶ月，IFX-UC13.5±7.3ヶ月，ADA11.5±9.2ヶ月であった．併用薬としてステロイド薬(PSL)はIFX-CD33％，IFX-UC 79％，ADA17％に，免疫調節薬(IM)はIFX-CD11％，IFX-UC38％，ADA19％に投与されていた． 【成績】1)副作用はIFX47例，ADA5例に認められた(重複あり)．内訳はIFXでは感染症16例(13％)，infusion reaction6例(5％)，薬剤性ループス4例(3％)などであった．ADAではウイルス性髄膜炎，薬剤性ループスが各1例であった．2)感染症と併用薬との関連については抗TNF-α抗体製剤単独では1例，抗TNF-α抗体製剤とPSL併用で6例(HBV活性化2例，真菌性肺炎1例，易感染性3例)，IMとの併用で2例(敗血症1例，易感染性1例)，抗TNF-α抗体製剤とPSL，IMの3剤併用では認められなかった．3) 抗TNF-α抗体療法を副作用により中止したのはIFX13例(11％)，ADA2例(6％)であった．中止の理由として感染症3例，infusion reaction4例，薬剤性ループス4例などであった． 【結論】抗TNF-α抗体は内科的治療に対し抵抗性を示す症例に導入されることが多く，PSLや免疫調節薬と併用される場合も多い．そのため重症感染症など生命に関わる合併症を引き起こすことがあり，投与に際して十分な注意が必要である． |
| 索引用語 | 抗TNF-α抗体, 炎症性腸疾患 |