セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸(クローン病3) |
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タイトル | 消P-436:当院におけるクローン病に対する生物学的製剤二次無効例の現状 |
演者 | 小野川 靖二(尾道総合病院・消化器内科) |
共同演者 | 寺岡 雄吏(尾道総合病院・消化器内科), 天野 美緒(尾道総合病院・消化器内科), 山雄 健太郎(尾道総合病院・消化器内科), 今川 宏樹(尾道総合病院・消化器内科), 橋本 義政(尾道総合病院・消化器内科), 福本 晃(尾道総合病院・消化器内科), 飯星 知博(尾道総合病院・消化器内科), 平野 巨通(尾道総合病院・消化器内科), 花田 敬士(尾道総合病院・消化器内科), 天野 始(尾道総合病院・消化器内科), 日野 文明(尾道総合病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】中等症~重症のクローン病に生物学的製剤は極めて有効であるが,長期間しているうちに効果が減弱してくる症例(二次無効例)が存在し,臨床上の新たな問題として浮上してきた.当院において生物学的製剤を使用しているクローン病患者の現状を解析し,効果減弱症例の現状と治療方法について検討した. 【対象・方法】当院において寛解維持目的に生物学的製剤を使用しているクローン病患者21例を対象に,生物学的製剤の有効性,寛解維持状況,その後の治療方法等を検討した.生物学的製剤の有効性はCDAI scoreを用いて判定し,70以上の減少を認めた場合を有効性有りと判断し,有効性の得られなかった例を一次無効とした.有効性が得られた後に再増悪した例を効果減弱例とし,CDAI scoreでは150点以下であるにもかかわらず画像検査にて所見の残っている症例や軽度の腹部不快を訴える症例等を効果不十分例として2群に分けて評価した. 【結果】5-ASA製剤は全例使用されており,ステロイド使用例は1例のみであった.Azathioprineが併用されている症例は21例中8例であった.生物学的製剤の一次無効は2例(9.5%)のみであり,有効率は90.5%であった.持続的に寛解を維持できた例は9例(42.9%)であり,うち2例(9.5%)は生物学的製剤の使用を中止する事が可能であった.二次無効例は10例(47.6%)であり,効果減弱例・効果不十分例は5例(23.8%%)ずつであった.10例中8例には生物学的製剤の増量が行われ,2例は他製剤への切替が行われていた.また10例中6例はCRPが陰性であり,効果不十分例は全例CRP陰性であった.CRP陽性であった残り4例中3例にAzathioprineが併用されていた.観察期間は短いが,効果不十分例は生物学的製剤の増量により症状消失や画像検査上の改善を認める症例が4例あり,3例はCRP陰性例であった. 【結語】生物学的製剤の二次無効例には増量投与が有益な治療法と思われる. |
索引用語 | 二次無効, 生物学的製剤 |