セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(潰瘍性大腸炎2)

タイトル 消P-455:

当院における5-ASA製剤の服薬状況

演者 深井 泰守(伊勢崎市民病院・内科)
共同演者 岩本 敦夫(伊勢崎市民病院・内科), 栗原 英心(伊勢崎市民病院・内科), 山崎 節生(伊勢崎市民病院・内科), 綿貫 雄太(伊勢崎市民病院・内科), 奥野 のぞみ(伊勢崎市民病院・内科), 上野 敬史(伊勢崎市民病院・内科), 入江 江美(伊勢崎市民病院・内科), 小畑 力(伊勢崎市民病院・内科), 畑中 健(伊勢崎市民病院・内科), 伊島 正志(伊勢崎市民病院・内科), 滝澤 大地(伊勢崎市民病院・内科), 増尾 貴成(伊勢崎市民病院・内科), 押本 浩一(伊勢崎市民病院・内科), 荒井 泰道(伊勢崎市民病院・内科)
抄録 【目的】潰瘍性大腸炎患者における5-ASA製剤内服状況の実態と1日1回投与変更後のアドヒアランスを調査する事を目的とした.【方法】経口5-ASA製剤の投与により寛解維持中の潰瘍性大腸炎患者を対象に,2012年10月1日~2013年1月初旬にかけて服薬状況についてのアンケートを無記名で実施した.1.患者背景(性別,年齢,勤務状況,食事の有無),2.服薬状況(5-ASAの服薬回数,寛解維持量,服薬遵守状況,飲み忘れの理由等),3.当院におけるノンアドヒアランス予測因子,4.1日1回投与変更患者の検討(変更前後の服薬状況)について検討した.【結果】1.男性65名,女性65名の130名を対象とし,アンケート回収率は100%であった.平均年齢47.9歳,就労(夜勤あり)9名,就労(夜勤なし)29名,就労(パート)17名,家事労働27名,在宅療養13名であった.3食必ず食べる人が90名であった.2.約60%の患者が寛解維持量として高用量の5-ASA製剤を内服していた.当院では約40%の患者では飲み忘れがなく,アドヒアランスは比較的良好と考えられた.服薬回数の多さが内服忘れの原因として多く,飲み忘れても追加服用で対応している患者が半数以上でみられた.3.男性,若年者,欠食者,1日3回投与,罹病期間の短い患者に飲み忘れの多い傾向があった.従来の報告と異なり,当院ではパート勤務の患者が終日労働者よりも飲み忘れが多かった.4.ペンタサ1日1回投与へ変更後,アドヒアランスの向上を認めた.ペンタサ内服中の患者の60%が寛解維持量として2.5g以上内服しており,1日1回投与の適応外であった.1日1回投与適応患者(34名)でも,他剤を1日3回内服している患者では変更の希望が少なく,変更を希望したのは11名であった.【結語】5-ASA製剤投与回数の減少はアドヒアランスを向上させ,寛解期の治療に貢献できる可能性がある.高用量での寛解維持に対しても1日1回投与の認可が望まれる.
索引用語 潰瘍性大腸炎, 5ASA