セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(潰瘍性大腸炎6)

タイトル 消P-483:

潰瘍性大腸炎に合併する腫瘍性病変検出における5-Aminolevulinic acidを用いた蛍光内視鏡の有用性に関する基礎的検討

演者 菰池 信彦(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科)
共同演者 加藤 智弘(東京慈恵会医大・内視鏡科), 星野 優(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 西條 広起(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 井出 大資(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 荒井 吉則(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 光永 眞人(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 猿田 雅之(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 有廣 誠二(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 松岡 美佳(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 小井戸 薫雄(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科), 伊藤 正紀(東京慈恵会医大総合医科学研究センター・DNA医学研究所・悪性腫瘍治療研究部), 本間 定(東京慈恵会医大総合医科学研究センター・DNA医学研究所・悪性腫瘍治療研究部), 田尻 久雄(東京慈恵会医大・消化器・肝臓内科DELIMITER東京慈恵会医大・内視鏡科)
抄録 【目的】潰瘍性大腸炎(UC)では,罹患期間に相関し発癌率が高くなることから,colitic cancerやdysplasiaなど腫瘍性病変の早期発見のための大腸内視鏡検査が重要である.しかし通常の大腸癌と異なり,通常光観察や各種の画像強調法では検出困難である.このうち,腫瘍親和性物質を利用した光力学診断(Photodynamic diagnosis:PDD)も試みられている.5-Aminolevulinic acid (5-ALA)は生体内にも存在するアミノ酸であり腫瘍細胞に選択的に取り込まれ,その代謝産物が蓄積され発する蛍光を検出することでPDDが可能である.しかしながら,ヒトでの腫瘍性病変検出に関する詳細な蛍光観察の報告は未だにない.そこで,今回,我々は炎症性発癌マウスモデルを用いてその基礎的検討を行った.【方法】8~12週齢の雄性ApcMIN/+マウスに飲用水として2%dextran sulfate sodium(DSS)を7日間投与した後に21日間は通常水を投与し炎症性発癌マウスモデルを作出した.28日目に5-ALA 100mg/kgを経口投与し4時間後に麻酔下にマウスを剖検し大腸を摘出した.5-ALAを投与しないマウス群を対照として,本マウスで発生する腫瘍性病変に対して,肉眼的所見・組織学的所見・免疫組織学的所見,並びに蛍光顕微鏡所見を比較検討した.【成績】マウス炎症性発癌モデルでは従来の報告通り,粘膜層に組織学的にはdysplasiaが発生し,Ki-67陽性であった.蛍光顕微鏡観察では腫瘍に一致して輪状の強い赤色蛍光シグナルが可能であり,光スペクトル波長分析装置でも5-ALA代謝産物に対応した波長であることを確認した.【結論】本検討より,マウス炎症性発癌モデルに合併する腫瘍性病変の検出には,5-ALAを用いた蛍光観察によるPDDが有用であり,今後ヒトUCでのPDDの臨床応用も期待できると考えられた.
索引用語 colitic cancer, PDD