セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(潰瘍性大腸炎7)

タイトル 消P-487:

若年発症潰瘍性大腸炎の臨床像

演者 山本 章二朗(宮崎大・消化器血液学)
共同演者 安倍 弘生(宮崎大・消化器血液学), 鈴木 翔(宮崎大・消化器血液学), 上原 なつみ(宮崎大・消化器血液学), 竹田 幸子(宮崎大・消化器血液学), 夏田 朱一郎(宮崎大・消化器血液学), 坂口 舞(宮崎大・消化器血液学), 橋本 神奈(宮崎大・消化器血液学), 山路 卓巳(宮崎大・消化器血液学), 永山 学(宮崎大・消化器血液学), 三池 忠(宮崎大・消化器血液学), 柴田 直哉(いきめ大腸肛門外科内科), 田原 良博(宮崎大・消化器血液学), 下田 和哉(宮崎大・消化器血液学)
抄録 【はじめに】近年著増している潰瘍性大腸炎(UC)では,以前より低年齢発症の症例に遭遇する機会も増えている.都市圏では,低年齢発症UCは小児消化器専門医が診療にあたることが多いと思われるが,都市圏以外では消化器内科医が診療しているケースも少なくないと思われる.このため,今後増加すると思われる若年発症UCの臨床像を知っておく必要があると思われる.このため,若年者UCの臨床像について検討した.【対象】15歳以下でUCを発症し,当科・当科関連施設で,入院加療や半年以上の外来通院加療を施行したUC18例を対象とした.【結果】1)UC発症時の平均年齢は12.4±2.7歳(8~15歳)で,男性:女性=6:12と女性に多かった.2) 病型は再燃寛解型が13例,慢性持続型が3例,初回発作型が2例であった.3) 受診時の病変範囲は,全大腸炎型13例,左側大腸炎型5例で直腸炎型はいなかった.4) 経過中,入院加療を要した症例は16例(88.9%)であった.5) ステロイド治療を要した症例は15例(83.3%)であった.6)血球成分除去療法を施行したのは12例(66.7%)であった.7) 2例(11.1%)が内科的治療に抵抗性であり,外科的治療を要した.手術時期はUC発症後,1年11カ月と3年2カ月であり,いずれも女性であった.【結語】我々の検討では,若年発症のUCは,女性に多く,病変は広範囲に広がっていた.また入院治療やステロイド治療,血球成分除去療法などを要する症例が多く,治療に難渋する例が多いことを考慮して診療にあたる必要があると思われた.
索引用語 潰瘍性大腸炎, 若年発症