セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(治療(化学療法1))

タイトル 消P-529:

高齢者大腸癌に対するmFOLFOX6+Bevacizumab療法の安全性と有効性の検討

演者 梶浦 新也(富山大・3内科DELIMITER富山大・臨床腫瘍部)
共同演者 細川 歩(富山大・3内科), 野澤 寛(のざわクリニック), 小川 浩平(厚生連高岡病院・消化器内科), 安藤 孝将(富山大・3内科), 植田 亮(富山大・3内科), 植田 優子(富山大・3内科), 吉田 啓紀(富山大・3内科), 太田 尚宏(厚生連高岡病院・外科), 堀川 直樹(高岡市民病院・外科), 小林 隆司(高岡市民病院・外科), 藪下 和久(高岡市民病院・外科), 野手 雅幸(高岡市民病院・外科), 菓子井 達彦(富山大・臨床腫瘍部), 杉山 敏郎(富山大・3内科)
抄録 【目的】高齢者の化学療法のエビデンスは非高齢者に比べて不十分である.本研究では高齢者大腸癌患者におけるmFOLFOX6+Bevacizumab(BV)療法の安全性と有効性を検討する.
【対象と方法】2007年4月から2011年10月までに1次治療としてmFOLFOX6+BV療法を開始した切除不能・再発大腸癌92症例 を,70歳以上症例(E群26例)と70歳未満症例(Y群66例)に分けて遡及的に比較検討した.
【結果】E群とY群のそれぞれの患者背景は,年齢中央値(範囲)=73歳 (70-84歳):61歳 (34-69歳) (p<0.001).男性/女性=13/13 (50/50%):37/29 (56/44%) (p=0.429).ECOG PS 0/1/2=11/12/3 (42/46/12%):41/22/3 (62/33/5%) (p=0.071).転移臓器個数 1/2/3=14/10/2 (54/38/2%):33/25/12 (50/38/12%) (p=0.671).観察期間中央値=21.3ヶ月:23.3ヶ月 (p=0.338).E群とY群のそれぞれの治療効果は,奏効率=40%:56% (p=0.235).無増悪生存期間中央値=16.0ヶ月:13.0ヶ月 (p=0.786).生存期間中央値=29.2ヶ月:29.0ヶ月 (p=0.807).安全性についてはGrade3以上の毒性はE群とY群でそれぞれ白血球減少=4例(15%):3例(5%).好中球減少=12例(46%):17例(26%).悪心=0例(0%):1例(2%).食欲不振=3例(12%):1例(2%).下痢=1例(4%):2例(3%).疲労=1例(4%):2例(3%).末梢神経障害=0例(0%):7例(11%).Grade3以上のBV関連の毒性はE群とY群でそれぞれ高血圧=4例(15%):9例(14%).血栓症= 1例(4%):1例(2%).消化管穿孔=1例(4%):0例(0%)であった.
【結論】70歳以上の症例群でもmFOLFOX6+BV療法は安全に投与されていた.効果についても,70歳以上の症例群と70歳未満の症例群で有意な差は認めなかった.
索引用語 化学療法, 高齢者