セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸(治療(化学療法2)) |
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タイトル | 消P-535:当院における大腸癌イレウスに対する大腸ステント留置術と経肛門イレウス管の比較 |
演者 | 山口 大介(京都桂病院・消化器センター消化器内科) |
共同演者 | 藤井 茂彦(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 日下 利広(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 大岩 容子(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 平田 大善(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 糸川 芳男(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 田中 秀行(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 冨田 友実(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 越川 頼光(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 後藤 規弘(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 臼井 智彦(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 田中 泰敬(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 中井 喜貴(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 畦地 英全(京都桂病院・消化器センター消化器内科), 國立 裕之(京都桂病院・消化器センター消化器内科) |
抄録 | 【目的】大腸癌によるイレウスに対する治療として,2012年1月より大腸ステント留置術が保険収載され,Bridge to surgery(BTS)や緩和的治療としてのSelf-expandable Metallic stent(SEMS)留置が行われるようになった.今回当院にて大腸癌イレウスに対して行った大腸ステント留置術と経肛門イレウス管留置の有効性・安全性を比較検討した.【方法】2007年1月~2013年3月に大腸癌イレウスと診断され,外科手術前に減圧処置を行った25例(男16例,女9例,平均年齢72.3歳)のうち,大腸ステントを留置した9例と経肛門イレウス管を留置した16例の2群を対象とし,その疾患背景や手技による合併症,手術療法への影響に関して検討を行った.【結果】両群のTechnical successはステント群が100%に対してイレウス管群は93.8%,Clinical successはステント群が100%に対してイレウス管群は86.7%であった.ステント群では全例が経口摂取可能となり,外科手術前に退院可能であった.合併症はステント群では認めなかったがイレウス管群では4例(穿孔3例,虫垂内陥入1例)に認められ,緊急手術が必要であった症例はステント群では認めなかったが,イレウス管群では5例(穿孔3例,減圧不良2例)認められた.外科手術後の入院期間はステント群で25.6日,イレウス管群で35.2日であった.ステント群では8例で一期的手術が可能であったが,イレウス管群では5例でストマ造設を要した.術後合併症はステント群1例(肺炎),イレウス管群では3例(縫合不全1例,肺炎1例,静脈血栓1例)であった.【結語】大腸ステント留置は術前にイレウスを合併症なく十分に解除でき,BTSとして有効な治療と考えられた.今後はステントによるMicroperfolationによる播種の影響など,再発リスクや長期予後への影響の検討が必要であると考えられ,文献的考察を加え報告する. |
索引用語 | 大腸ステント, 大腸イレウス |