共同演者 |
藤田 剛(神戸大附属病院・消化器内科), 西尾 昭宏(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 吉田 竜太郎(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 居軒 和也(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 三浦 翔(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 印藤 直彦(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 佐々木 翔(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 末吉 伸行(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 矢野 雄飛(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 山岡 優子(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 廣吉 康秀(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 吉中 勇人(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 阿南 隆洋(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 松井 佐織(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 菅原 悦子(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 渡辺 明彦(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 菅原 淳(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 向井 秀一(淀川キリスト教病院・消化器センター消化器内科), 東 健(神戸大附属病院・消化器内科) |
抄録 |
【目的】大腸憩室症と便通異常との関連性,大腸ポリープとの関連性の有無を検討することを目的とした.【対象】2012年12月から2013年2月に当院で下部消化管内視鏡検査を受ける外来患者で研究参加の同意を得られたものを対象とした.【方法】内視鏡検査前に腹部症状や便通に関する質問項目を含む問診票調査を実施した.過敏性腸症候群の定義はRome III機能性消化管障害の診断基準に従った.機能性便秘は週に数回以上の便秘薬の使用がある,または排便回数が週2回以下のものと定義した.大腸憩室症は下部消化管内視鏡検査にて1つ以上の大腸憩室を認めたものとし,大腸ポリープは内視鏡的または組織学的に腺腫性ポリープと判断されるものとした.【成績】総症例数は441例(男性267例,女性174例),平均年齢は59.4歳(14-86歳)であった.大腸癌と炎症性腸疾患症例を除外すると,大腸憩室症群が121例,大腸憩室症のないコントロール群が290例であった.大腸憩室症群とコントロール群の比較では,平均年齢は大腸憩室群63.4歳vs コントロール群58.1歳,p<0.0001と有意差を認めたが,性別では男性は大腸憩室群79/121(65.3%)vsコントロール群168/290(57.9%),p=0.165,過敏性腸症候群は大腸憩室群8/117(6.8%)vsコントロール群11/270(4.1%),p=0.248,機能性便秘は大腸憩室群29/117(24.8%)vsコントロール群72/285(25.3%),p=0.920,腺腫性ポリープは大腸憩室群46/121(38.0%)vs コントロール群116/290(40.0%),p=0.708と有意差を認めなかった.【結論】今回の二変量解析では大腸憩室症と便通異常および腺腫性ポリープとの有意な関連性は証明されなかった. |