セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

大腸(その他1)

タイトル 消P-553:

当院外来化学療法室でInfliximab投与時間を短縮した患者の意識調査に関する考察

演者 星野 敦(獨協医大・消化器内科)
共同演者 星野 美奈(獨協医大・消化器内科), 菅谷 武史(獨協医大・消化器内科), 中野 正和(獨協医大・消化器内科), 富永 圭一(獨協医大・消化器内科), 平石 秀幸(獨協医大・消化器内科)
抄録 <目的>Infliximab(IFX)の点滴時間が短縮されたことについて,アンケートで患者及び看護師にIFX投与に対する意識調査を実施し,有効性と安全性を明らかにすることを目的とした.<方法>当院の外来化学療法室でIFXを使用している全科(消化器内科,呼吸器・アレルギー内科,整形外科,皮膚科)の症例で,1~3回の点滴で投与時反応が認められなかった症例,かつ3~6mg/kgで投与され4回目から60分での点滴時間短縮を施行した症例及び外来化学療法室勤務の看護師に投与時反応の有無や短縮前後の印象について聴取した.またクローン病患者において短縮前後の活動性の変化を比較した.<結果>IFX投与症例はクローン病18例,潰瘍性大腸炎2例,関節リウマチ25例,ベーチェット病10例の計55例.患者背景は平均年齢42.9歳,男性27例/女性28例だった.投与時反応は1例に発現したものの翌日には軽快し程度は軽微なものであった.時間短縮に関する意識調査で,79%の症例が2時間半を超える点滴時間を要しており,非常に長いと感じていることがわかった.点滴時間を短くすることで点滴に対する満足度が向上することも示唆された.クローン病患者において時間短縮前後でCDAI,CRP,ESR値を比較したところ変化は認めなかった.当院化学療法室勤務の看護師11名からのアンケートでは,点滴時間の短縮でバイタルサインのチェック回数が減少し落ち着いて対応ができること,新たな枠(ベッド)の確保が可能になることで化学療法室運用の効率化が評価された.<結語>適応疾患を問わず,患者のみならず看護師にとっても,有効かつ安全でIFXの時間短縮投与を実施することができた.
索引用語 IFX, 時間短縮投与