セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
大腸(その他2)
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タイトル |
消P-560:Intersphincteric resection (ISR) の術後機能障害に関する検討
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演者 |
河原 秀次郎(東京慈恵会医大柏病院・外科) |
共同演者 |
渡辺 一裕(東京慈恵会医大柏病院・外科), 榎本 浩也(東京慈恵会医大柏病院・外科), 谷田部 沙織(東京慈恵会医大柏病院・外科), 秋葉 直志(東京慈恵会医大柏病院・外科), 小村 伸朗(東京慈恵会医大・外科), 矢永 勝彦(東京慈恵会医大・外科) |
抄録 |
【緒言】Intersphincteric resection (ISR) は究極の肛門温存手術であり,一部の専門施設で盛んに行われていたが,最近では一般病院でも行われるようになってきた.術後機能障害の評価にはincontinenceの程度を示すWexner scoreが用いられているが,defecographyや3D manometryによる検討はなされていない.我々は術後2年以上経過したpartial ISR症例の術後機能評価を行ったので報告する.【対象および方法】対象は術後2年以上経過したpartial ISR を受けた61歳の男性で,健常男性volunteer 6人を比較対象とした.肛門機能検査には256ch. High-resolution Manometry (ManoScan 3D AR Workstation System, SIERRA)を用い,排便機能評価にはdefecographyを行った.【成績】肛門機能検査では,high pressure zoneはISR 2.2cm control 3.4cm,resting pressureはISR 60.4mmHg control 72.8mmHg,squeeze pressureはISR 258.1mmHg control 289.0mmHg,rectosphincteric reflexはISR negative control positiveであった.defecographyでは両群に会陰部の下垂,直腸肛門角の直線化がみられ,腹圧による排便がみられたが,ISRに吻合部の瘢痕狭窄がみられた.【考察】ISRでは吻合部が肛門管の上部に位置し,瘢痕化によって内腔の伸展性が悪いため,腹圧が排便に重要な因子と考えられた.【結語】ISR後の排便障害はspindle typeのAchalasiaに類似している可能性がある. |
索引用語 |
ISR, 術後障害 |